本の覚書

本と語学のはなし

2008-01-01から1年間の記事一覧

飲む

Mさんと差しで飲んできた。生ビールの後に焼酎のロックを二杯。 既に子持ちとなっているマダムBやかなり年上の姉さん女房をもらったムッシューWにも声を掛けたが、断られたらしい。マダムBからは昼休みにメールが来ていたので、図書館に出かける前に近況を綴…

とりとめのないこと

昨日は期日前投票のために役所に行き、入口付近で仕事をしている同期のSさんを見かけた。あくびをしている。残業の多い職場だから、勢い日中の仕事が希薄化し非効率的になって集中力が続かない。そんな顔をしてた。帰ってからメールをしようかと思ったが、メ…

『マネーはこう動く』

●藤巻健史『マネーはこう動く 知識ゼロでわかる実践・経済学』(光文社,2007年) 光文社の新人研修として行った経済講座をもとに書籍化したものなので、『実践・金融マーケット集中講義』(光文社新書)に比べるとはるかに初歩レベル。やはり『集中講義』を…

手帳

昨日は初めて月曜日の図書館へ行った。今日は私も図書館に合わせて振替え休日。午前中は根をつめずに勉強し、午後から選挙と買い物に出掛けてきた。 スポーツ用品店では、ジョギング専門コーナーでシューズやウェアを見る。種類がたくさんあって迷う。しかし…

『正法眼蔵を読む5』

●春日佑芳『正法眼蔵を読む5』(ぺりかん社) 道元『正法眼蔵』七十五巻本の解釈本。この巻では「葛藤」から「見仏」までを扱う。 春日の特徴を明らかにするために、今日もまた、このところの長い引用ばかりの路線を継承する。 「見仏」の一文。この文章は…

ソロス

★ジョージ・ソロス『ソロスは警告する 超バブル崩壊=悪夢のシナリオ』(徳川家広訳,講談社) この本は単に現在のサブプライム危機のことだけを論じているわけではないようである。 余談になるが、翻訳研究で『ベラミ』を扱わないのは、怠けて読んでいないか…

The Moon and Sixpence 光文社版

しつこいようだが、光文社古典新訳文庫の土屋政夫訳『月と六ペンス』を借りてきたので、9日と11日に扱った原文に対応する訳を書き抜いておく。 価値ある人生とは知りつつも、自分ではそれを生きる強さを持たなかった老画家が、金も名誉も手に入れ、大家と呼…

Die Verwandlung

カフカの『変身』を読む時は、普段は池内紀訳(白水Uブックス)を参考にしているが、今日は高橋義孝訳(新潮文庫)と丘沢静也訳(光文社古典新訳文庫)を借りてきたので、気になるところを比較してみたい。 Gregor erfuhr nun zur Genüge ― denn der Vater …

雑記

昨日刺身を食べていたら、気持ちが悪くなってきた。昔宴会で出された刺身を食べて蕁麻疹が出て以来苦手ではあるのだけど、それとは違って、生き物を、しかも生で食べるということが、生理的に受け付けられなくなっているようなのである。 数週間前、もう死に…

The Moon and Sixpence

『月と六ペンス』を読んでいたら、解釈に迷う文章に出会った。行方訳と中野訳を見てみると、私が迷ったのも無理はなかったようだと分かる。 引用の前に人物の相関関係を簡単に書いておく。ブランチ・ストルーブ(中野訳ではブランシュ)は凡庸な画家ダーク・…

The Moon and Sixpence 続き

図書館でモーム『月と六ペンス』の中野好夫訳(新潮文庫)を借りてきた。 昨日問題にした部分を中野訳で見てみる。ちょっと粘っこいけど、この位が普通(と言っては悪いが)の訳だろう。 金もでき、地位もでき、人生の成功者であるこの老人、それが今、もっ…

The Moon and Sixpence

モーム『月と六ペンス』の行方訳。 I think there would have been something ironic in the picture of the successful old man, rich and honoured, living in another the life which he, though knowing it was the better part, had not had the streng…

経済倫理

★橋本務『経済倫理=あなたは、なに主義』(講談社選書メチエ) ★小幡績『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書) ★金子勝『閉塞経済 金融資本主義のゆくえ』(ちくま新書) ★J.D.サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』(野崎孝訳,白水Uブックス) ★…

『アリー・マクビール 第5シーズン Vol.2』

とうとうアリーを全部見終えた。何年かかったか分からない。 だんだんアリーが主役ではない感じになってくる。新しい登場人物はそれほど生かされないままだ。見所の一つでもある法廷の最終弁論にも力がこもらなくなってきたような気がする。脚本が迷走してい…

Die Verwandlung

今日はドイツ語を再開する。 これで最近復活させたのが、道元、聖書、ギリシア語、ラテン語、ドイツ語ということになる。道元と聖書は午前中の隙間時間に読む。外国語の原典講読は、英仏とは別にもう一つ独希羅のローテーションを作る。ただし後者に時間はか…

Aeneid

今日はラテン語を再開する。ウェルギリウス『アエネーイス』の第4巻40行目から。かなりよぼよぼで、リハビリをしているみたい。 もう古典語をマスターしようなどと能力を超えた傲岸不遜な望みは抱かない。ほんの少し嗜む程度に続けて行ったらいいのだ。 本文…

ΠΟΛΙΤΕΙΑ

図書館で古代ギリシア語の勉強をする女性を見かけた。はっきり確認したわけではないけど、大学書林の四週間シリーズはカバーを外しても言語によって色が違う。彼女が持っている本の色は、古川晴風の『ギリシア語四週間』によく似ている。辞書もまた古川晴風…

バルバロ

案の定、道元の次は聖書を復活させる。私の聖書挫折率はかなり高いので、いつまで続くか分からない。聖書とはそういう付き合いでよいと思っている。 翻訳は講談社のバルバロ訳。以前「第二法の書」(一般の聖書では「申命記」と訳されている)の終わり近くま…

9月

◆朝一番に「On the Media」と「Les 4 vérités」で英仏のヒアリング。いつも漫然と聞いているだけ。 ◆翻訳通信講座の英日ビジネスコースを開始する。初歩のコースとは取り組み方が違う。午前中はほとんど訳文作りに没頭している。 ◆図書館通いはいったん中止…

「洗浄」

働いていた頃は暇がないくせにいろんなものが捨てられず、時間を細切れにしながらギリシア語、ラテン語、ドイツ語、フランス語、英語を学び(もっと意欲的だった時期もある)、道元やら法華経やら聖書やら歴史の参考書やらを少しずつ読み進めていたりもした…

そういえば

そういえば、かつて勉強してみたいと公言していた面々はどうなったのか。道元、モンテーニュ、カント、ニーチェ、レヴィナス、森鴎外、宮澤賢治などなど。深浅の差はあれそれぞれに関係は保つだろうが、一歩踏み込む可能性があるのは道元と宮澤賢治くらい。 …

『良寛のスローライフ』

●松本市壽『良寛のスローライフ』(NHK出版生活人新書) 解良栄重(けらよししげ)『良寛禅師奇話』の全てと、補足として良寛の和歌や漢詩などを幾つか紹介しながら、良寛の人となりを提示する。ただ、専ら『奇話』に依拠しているので、そこに書かれていない…

冷戦終結と金融工学

今朝の日経一面の特集記事「金融資本主義の誤算2」より。 〔投資銀行は〕当初は株式の売買の取り次ぎやM&A(合併・買収)など低リスクの業務が多かった。 転機は七五年の株式委託手数料の自由化。投資銀行の経営環境は悪化し、それを救ったのは冷戦終結だっ…

『幽霊たち』

●ポール・オースター『幽霊たち』(柴田元幸訳,新潮文庫) 私立探偵のブルーはホワイトの依頼を受けてブラックの監視を続けるが、ブラックときたら何か書きものをするか本を読むかちょっとした買い物をするか映画を見に行くかしかしない男なのである。何も起…

『感情教育』

●フローベール『感情教育』上・下(生島遼一訳,岩波文庫) 中学生で『ボバリー夫人』や『居酒屋』を読んだ時、自然主義はさっぱり面白くなくて、特に最後の50ページくらいが辛くてしかたなかった。『感情教育』も、案の定途中で退屈するというか、永遠に終わ…

図書館で凍える

10日振りに図書館に行く。 ジョギングを日課にするのは諦めて、普段は大股で歩いて図書館に通うことにする。走るのは月曜日(休館日なので私の休日にしてある)とその他にもう1日か2日くらい。平日に走る時は図書館を休むのではなく、「ニューズウィーク」の…

右足痛

一昨日右足首付近に少し違和感を感じ、昨日は疲労のピークで一日休養し、今日走ってみたら2キロ辺りで右足首付近が痛くなって歩き出した。もう1キロはウォーキングにしようと思ったが、それも途中でやめて家に戻る。 足首の関節ではないようだ。外側の踝の下…

『ゼロからのマラソン』

●シティランナー特別編集『ゼロからのマラソン』(Gakken) 悪い本ではないのだけど、これまで読んできた本以上のことが書いてあるわけでもなかった。読んだタイミングのせいで、特別な印象の残らない本になってしまった。 これでランニングの本はいったん止…

『新版 ゆっくり走れば速くなる』

●浅井えり子『新版 ゆっくり走れば速くなる』(ランナーズ) まさに佐々木功の弟子である。佐々木のオリジナルは昭和59年に書かれた古い本で、そのまま命脈を保つことは難しい。しかし、佐々木の功績を埋没させるのは惜しい。エッセンスを抜き出し、新たな息…

マラソン

★金哲彦『3時間台で完走するマラソン まずはウォーキングから』(光文社新書) ★シティランナー特別編集『ゼロからのマラソン』(Gakken) ★鍋倉賢治『1時間走れればフルマラソンは完走できる』(Gakken) ★内山雅博『今日から挑戦するフルマラソン』(日…