本の覚書

本と語学のはなし

2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

居酒屋

« Ah bien ! criait Mme Lorilleux dans toute la rue de la Goutte-d’Or, mon imbécile de frère en voit de drôles !... il ne manquait plus à la Banban que de faire la vie. Ça lui va bien, n’est-ce pas ? » (p.183) 「ほんとにね!」ロリユのおかみ…

『英文の分析的考え方18講』

●古谷専三『英文の分析的考え方18講 英文解釈「古谷メソッド」完結篇』(たかち出版) 長文というほど長くはない18の文章を集め、薬袋の師匠らしくとびきり詳しい解説をほどこして、精読とはどういうことか徹底的に教えてくれる。私も細かいことにまで敏感に…

『英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング』

●植田一三・妻鳥千鶴子『英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング』(ベレ出版) 英語でディベートを行う際の論点をまとめた本。各種資格試験対策としても有効だという。果たしてこれだけで英検1級の面接に通用するのかどうかは分からないが、このレベ…

肝心なこと

昨日、万が一某所に採用になった場合に懸念されることを書き連ねたが、肝心なことを書き忘れていた。 果たして私にその仕事をする能力があるのか。英語を教える仕事なので全く能力がないわけではないと思うのだけど、塾とは違って研修などなさそうだし(だか…

『これが正しい!英語学習法』

●斎藤兆史『これが正しい!英語学習法』(ちくまプリマー新書) 王道の英語学習法。 私も音読と作文の訓練はしなければいけない。単語力もまだまだ足りない。今から自分で単語帳を作る気力はないけど、少しレベルの高い単語集を1冊暗記するくらいのことはし…

『英語のくわしい研究法』

◎古谷専三『英語のくわしい研究法』(たかち出版) 学習参考書で自分の知識や実力を伸ばす段階は終わって、今は人に教えるためのヒントを得るべく読むのだと考えていたが、とんでもない思い上がりだった。 古谷は薬袋の師匠であり、構造把握の方法論の先駆け…

購入

★斎藤兆史『これが正しい!英語学習法』(ちくまプリマー新書) ★「ニュー・エグゼクティブ手帳(黒) 2010年〈4月始まり〉」(生産性出版) 今更ながら今年度4月始まりの手帳を買ったのは、恐らく塾の類で働くことになるだろうから。アマゾンで在庫のあるも…

現成公案から枕草子

得処かならず自己の知見となりて、慮知にしられんずるとならふことなかれ。証究すみやかに現成すといへども、密有かならずしも現成にあらず、見成これ何必なり。(p.56-57) (修行して)自分に得た内容が、必ず自己の知識・見解となって、自分の思慮・知覚に…

現成公案

諸法の仏法なる時節、すなはち迷悟あり、修行あり、生あり死あり、諸仏あり、衆生あり。 万法ともにわれにあらざる時節、まどひなくさとりなく、諸仏なく衆生なく、生なく滅なし。 仏道もとより豊倹を跳出せるゆゑに、生滅あり、迷悟あり、生仏あり。 しかも…

枕草子

過ぎにし方恋しきもの。枯れたる葵。雛ひひな遊びの調度。二藍ふたあゐ、葡萄染えびぞめなどのさいでの押しへされて、草子の中などにありける、見つけたる。また、をりからあはれなりし人の文、雨など降りつれづれなる日、さがし出でたる。去年こぞの蝙蝠か…

購入

★「週刊ダイヤモンド」2010年9月18日号 「壊れる大学」という特集に興味があって買ってみた。 応募予定の職場を見に行った。裏道を通って行くと恐ろしく田舎に来た気分になるが、国道をフルに使えば中心街からそれほど離れた感じはしない。だがいずれにしろ…

『20世紀アメリカ短篇選(下)』

●『20世紀アメリカ短篇選(下)』(大津栄一郎編訳、岩波文庫) ナボコフやサリンジャーやヴォネガットやカポーティなど、有名どころが目白押し。私が好きなのはジーン・スタフォードの「動物園で」とサリンジャーの「笑い男」(『ナイン・ストーリーズ』に…

志望理由書

志望理由書を書く。資料を読んでから書き入れるつもりのところもあるし、多少書き直したいところもあるが、全体の構成としては概ねこれでいいんじゃないだろうか。自分でも笑ってしまうくらい重大な応募条件を無視しているのだけど、案外、書類選考をパスす…

枕草子

年若からむ人、はた、さもえ書くまじきの事のさまにやなどぞおぼゆる。例、いとよく書く人も、あぢきなうみなつつまれて、書きけがしなどしたるあり。(第21段) 年が若い人だったら、とはいえ、そうも書けそうもない事態であったろうか、などと感じられる。…

『新・基本英文700選』

●鈴木長十・伊藤和夫『新・基本英文700選』(駿台文庫) 高校生の時、これの旧版を懸命に記憶した。今は初めからCD2枚つきで売っているけど、当時は高価なカセットを別に購入しなくてはならなかった。かさばるし使い勝手も悪い代物だが、昔は外国語を聞くっ…

青春は美わし

涼しくなったので、久しぶりにドイツ文学、ラテン文学、ギリシア文学を読んでみた。当面は日本古典文学を含めたローテーションを組む。 古文は毎日少しずつでも読んでいれば、ほどなく国語教師を詐称できる程度の力はつくだろう。一方、独羅希は10年経ったっ…

『高校入試/社会 完全チェック』

●『高校入試/社会 完全チェック』(受験研究社) この1か月、人生でこんなに参考書を読んだことはないというくらい集中的に参考書を読んできた(古典の文法と読解が一番楽しかった)。それもこれでお仕舞い。英語、数学、政治経済、世界史、日本史の勉強は…

『高校入試/理科 完全チェック』

●『高校入試/理科 完全チェック』(受験研究社) 高校入試に出るところが要領よくまとめられている。これだけで合格点は取れそうだ。後は薄い問題集を1冊こなせばほぼ完璧だろう。 さて、参考書中心の生活は明日で終わりにする予定。1か月、案外楽しかった…

『小論文を学ぶ』

●長尾達也『小論文を学ぶ―知の構築のために―』(山川出版社) 樋口裕一の本*1はディベート的で、イエスとノーの両方のキー概念を書き出し、自分の普段の考えとは関わりなく論じやすい方を採用することを勧めていた。したがって、すべての例題に双方の立場か…

ダロウェイ夫人

二詞一意とか二語一想とかいう言葉がある。二つの言葉を等位接続詞で並列させてはいるが、実質的には一方が他方を修飾する関係にあって、全体で一つの意味を表現するという技巧のことだ。辞書で hendiadys を調べると、〈nice and warm〉が〈nicely warm〉の…

『2011年度版 新潟県公立高校入試問題集』

●『2011年度版 新潟県公立高校入試問題集』(新潟日報事業社) 過去5年分の高校入試問題を解いてみた。自分が高校受験をした頃を何となく思い出したが、当時と問題の傾向はほとんど変わっていないような気がする。 【英語】 現在の私にとっては一番簡単。 リ…

枕草子

今日も敬語の勉強。 一夜の事やは言はむと心ときめきしつれど、「今静かに御局に候はむ」とていぬれば、帰りまゐりたるに、「さて何事ぞ」とのたまはすれば、申しつる事をさなむと啓すれば、「わざと消息し、呼び出づべき事にはあらぬや。おのづから端つ方、…

枕草子

ふだん古文を読みつけていないので、敬語にはまだ敏感に反応しきれない。 御前にまゐりて、ありつるやう啓すれば、「ここにても人は見るまじうやは。などかはさしもうち解けつる」と笑はせたまふ。「されど、それは目馴れにてはべれば。よくしたててはべらむ…

居酒屋

C’était au 2 décembre. Le zingueur, par rigolade, avait eu la belle idée de descendre voir l’émeute ; il se fichait pas mal de la République, du Bonaparte et de tout le tremblement ; seulement il adorait la poudre, les coups de fusil lui s…

『馬場敬之の合格! 数学Ⅰ・A』

●馬場敬之『馬場敬之の合格! 数学Ⅰ・A』(マセマ) 3度目。*1通読するのはたぶんこれが最後で、次からは問題集*2に取り組む。といっても怠け者なので読むだけだけど。スバラシクよくわかると評判の馬場敬之の合格!数学I・A―新課程作者:馬場 敬之メディア: …

枕草子

昨日から『枕草子』を読み始めた。小学館の日本古典文学全集の1冊。注釈・現代語訳つきでとても便利だ。 あたらしうかよふ婿の君などの内へまゐるほどをも、心もとなう、所につけてわれはと思ひたる女房ののぞき、けしきばみ、奥の方にたたずまふを、前にゐ…

購入

★『高校入試/理科 完全チェック』(受験研究社) ★『高校入試/社会 完全チェック』(受験研究社) 理科と社会だけ薄めの参考書を買ってみた。分厚い「自由自在」シリーズはほとんど読まなかったけど、これなら通読できそうだ。 昨日から高校入試の過去問題…

『小論文これだけ! 超基礎編』

●樋口裕一『小論文これだけ! 超基礎編』(東洋経済新報社) 本当はただの『小論文これだけ!』を買うつもりだったんだけど、間違って『超基礎編』の方を選んでしまった。装丁もほとんど同じみたいだし、「短大・推薦入試から難関校受験まで」ってカバーに書…

『富井の古典文法をはじめからていねいに』

●富井健二『富井の古典文法をはじめからていねいに』(東進ブックス) 順番からいうと『古文読解』*1の前に読むべき本。私は昔文法マニアだったので飛ばしたのだが、読解に必要のない文法のための文法や微妙な細部などは、もう錆びついたり抜け落ちたりして…

『わが子に教える作文教室』

●清水義範『わが子に教える作文教室』(講談社現代新書) 著者の弟がかつて名古屋で経営していた学習塾では、小学生を対象とした作文教室を行っていて、著者もその添削に十数年にわたり参加していた(ふだんはファックスでのやりとり)。 先ずは的確に褒め、…