本の覚書

本と語学のはなし

2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

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病院事務員としての私が嫌いだったように、地方公務員としての私に耐えられなかった。私はあらゆる肩書きが嫌いなのだ。死に際してようやく森林太郎として死ぬことを表明した鴎外のようには、我慢強くないのだ。 あらゆるものを捨てて生きてゆきたい。私が幾…

異邦人

私が現在の仕事に就くとき、「変な人」が来ると噂されたそうである。転職ではなくて、大学の経歴が「変」なのである。 何年か前、県の人と仕事をしたとき、あなたのところの自治体職員には「変な人」がいるそうですねと言われた。 こういう人たちが、せっせ…

面接

9年前、採用試験の面接で、現在は組織のナンバー2になっている人から、ギリシア語やラテン語なんて仕事に何の関係もないと突っ込まれた。 履歴書の「趣味」の欄に書いたことにケチをつけたのだ。 なんで「趣味」が仕事に直結しなくてはならないのかと思う…

9月

先月の絶不調からは立ち直り、来年4月以降を見据えて行動し始めた。前の職場(病院で事務員をしていた)は、読書する余裕を求めて辞めた。今の職場(はっきり書くのは初めてだが、現在は地方公務員である)は、何を求めて辞めるのだろう。空に雲が棚引くこ…

『金融英語入門』

●柴田真一『金融英語入門』(東洋経済新報社) 細野真宏に教わった知識を補強しつつ、金融英語の「いろは」を学ぶ。 「ニューズウィーク」にしろ「ル・モンド」にしろ、金融の記事はなかなか読み進めることができなかった。というより、ほとんど読めてはいな…

内示

人事異動の内示があった。残り半年でも異動したいものだと思っていた。はかない希望である。現在の職場で退職を迎えることが決定的になった。

★『産業翻訳の仕事を獲得する本2008-2009』(イカロス) ★『稼げる実務翻訳ガイド2008年度版』(アルク) ★近藤哲史『トライアル現場主義 売れる翻訳者へのショートカット』(丸善) ★倉都康行『金融史がわかれば世界がわかる 「金融力」とは何か』(ちくま…

「無情説法」

愚人おもはくは、樹林の鳴条する、葉花の開落するを無情説法と認ずるは、学仏法の漢にあらず。もししかあらば、たれか無情説法をしらざらん、たれか無情説法をきかざらん。しばらく廻光すべし。無情界には草木樹林ありやなしや、無情界は有情界にまじはれり…

se faire+不定詞?

アフガニスタンで自爆テロを決行するのは、他の地域と違って、貧しく教育も受けていない少年たちであるという内容のLe Mondeの記事(12.9)より。 《Le rpport évoque de « récentes informations sur de jeunes garçons recrutés pour des mission-suicides…

フランス語

学生時代、フランス語は私にとって学びにくい言語だった(今ではその理由がよく思い出せないが、動詞活用のせいではない)。どこか馬鹿にしているところもあった(「軽薄な感じ」というのは、おそらくフランスに依拠する人間によって醸成されたイメージであ…

坐禅とエアロバイク

見よう見まねで太極拳をしてみた。本格的にやれば、けっこういい運動だろう。しかし、習得までに時間がかかりそうだ。 永平寺で買った坐蒲に埃がかかっていたので、久し振りに坐禅をしてみた。邪道と言われるだろうが語学のCDを聴きながらなので、全く苦痛を…

エトランジェとユーゲント

フランス語とドイツ語では、哲学の原典講読をしていた。ちょっと骨が折れる。試しに小説に変えてみた。 ドイツ語は休止という選択もある。しかし、私はドイツ文学に触れると泣きたいような気分になるのだ。 《Ich aber hatte zuvor ein Krüglein Bier geholt…

太極拳

収納場所もないまま本が溢れている。今後は更に金融や語学関連が増えて行くだろう。新しい生活を始める前に整理をしたい。古本屋に駆け込みたい。しかし、この狂った暑さにとても取り掛かる気にはならない。 仕事を辞めると、運動不足が一段と加速される。散…

『「株」「投資信託」「外貨預金」がわかる 基礎の基礎講座』

●細野真宏ほか編『「株」「投資信託」「外貨預金」がわかる 基礎の基礎講座』(講談社) 最後の細野真宏。本当に基礎の基礎なので、実際に運用する前にはもう少し勉強した方がいいだろう。 退職後は、当面必要なお金、いつでも使えるように準備しておくお金…

『経済のニュースがよくわかる本〈銀行・郵貯・生命保険編〉』

●細野真宏『経済のニュースがよくわかる本〈銀行・郵貯・生命保険編〉』(小学館) 郵貯の仕組みと郵政民営化についてが圧巻。 分かっているようでいて、案外よくは分かっていなかったのだということが、よく分かる。 この3連休(9月半ば過ぎの30度越え…

読解力不足

「Newsweek」を読んでいて、難しい単語はないのに、しばらく構文も意味もつかめない文章があった。 The result was that these elections produced a Parliament dominated by Shia warlords who began fighting over which of them ( or their puppets) wou…

『経済のニュースがよくわかる本〈世界経済編〉』

●細野真宏『経済のニュースがよくわかる本〈世界経済編〉』(小学館) 2003年2月初版の本なので最新の経済状況を伝えるものではないけど、ヘッジファンドに翻弄された世界経済について知るためには絶対に押さえておきたい本だ。 手に汗握る経済書である。 続…

『最新版 経済のニュースがよくわかる本〈日本経済編〉』

●細野真宏『最新版 経済のニュースがよくわかる本〈日本経済編〉』(小学館) 高校の政治経済で習うレベルかなと思っていたが(私は高校時代には政治も経済も嫌いだったので、参考書で初めてその内容に触れたのは今の職場の試験を受けるときだった。実を言え…

★小西友七編集主幹『ウィズダム和英辞典』(三省堂) 和英も大型辞典や専門用語辞典を購入したい。しかし、買ってもあまり使用はしないだろうから、とりあえず『ウィズダム』。 職場の私物はほとんど引き払ったが、辞書3冊とエクセルの関数の本だけは退職ま…

『基本からわかる英語リーディング教本』

◎薬袋善郎『基本からわかる英語リーディング教本』(研究社) 文法的に正しく外国語を読みたいと熱望した時期を一度でも通過したことのある人ならば、薬袋のFrame of Referenceの考え方は容易に受け容れられるだろう。今さら品詞分解などやっていられないと…

父帰る

父が退院する。 6月19日に倒れ、7月13日にリハビリ中心の病院に移り、3か月ぶりに家に戻ってきた(このところ毎週外泊はしていたが)。 歩くのに不自由はしないが、左手に麻痺が残っているし、滑舌も完璧ではない。ボケていないようだとはいえ、だん…

「密語」

すでに世尊なるは、かならず密語あり。密語あれば、さだめて迦葉不覆蔵あり。百千の世尊あれば百千の迦葉ある道理を、わすれず参学すべきなり。(道元「密語」)

『フッサール 起源への哲学』

●斎藤慶典『フッサール 起源への哲学』(講談社選書メチエ) 精神的不調をはじめ幾つかの原因によって中断していた。ようやく読み終える。感想などは書けそうにない。 印象を言えば、禅のようだ。禅問答のように取り付く島もないということではない。斎藤が…

半降り

調子がよくなってきたら、果たして辞職までする必要があっただろうかと首を傾げたくなった。しかし、話は既に人事課まで行っているはずであり、今さら撤回しようとは思わない。これまで辞めようと思いつめたことは一度や二度ではないのだ。今辞めなくても、…

調子

昨日の朝は危なかった。元の木阿弥かと思った。しかし、午前中の内にはなんとか立て直して、ほとんどそのためにウツになったのではないかと思われるイヤな仕事を大半片付ける。 今日は一日快調だった。どうやら復活は本物のようだ。

電子辞書・本

★電子辞書「SR-E8600」(セイコー) ★『ランダムハウス英和大辞典』(小学館) ★『新編英和活用大辞典』(研究社) ★薬袋善郎『基本からわかる英語リーディング教本』(研究社) ★薬袋善郎『思考力をみがく英文精読講義』(研究社) ★植田一三『発信型英語ス…

ようやく

9月に入り、精神が復活しはじめた。 単に涼しくなったからではないだろう。

『英和翻訳の原理・技法』

●中村保男『英和翻訳の原理・技法』(日外アソシエーツ) 主として文芸翻訳のための本ではあるが、特に第一部「英和翻訳技法」は産業翻訳を生業としようとする者にも有益だろう。 英語の長文読解を強いられるわけではないので、時間があれば全部読んでみると…

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◆◆ 結局のところ、私も含めて、みんな素人なのだ ◆◆ ・道路の仕事をすれば道路を見るのも嫌になる。 ・会社の公式的見解であるだろうようなことを語ることが未だにできない。 ・内からも外からも締め付けられて、それに対応するのが仕事と化している。 ・何…

散髪

歩いて散髪屋に向かう途中、不意に開放感に包まれた。数年前、日常を全て忘れ去って初めてパリに降り立ったときのように。 「もったいない」と人は言うだろう。しかし、9年間もよく続いたと私は思う。 逃げるように去っていくのは私の病気であると人は言う…