本の覚書

本と語学のはなし

2011-01-01から1年間の記事一覧

よいお年を

学校からの業務依頼メールへの返信のついで、来年度は契約を更新しないつもりであると書いておいた。これで年が越せる。 まあ、バイトを掛け持ちして、本もろくに読めないくらい余裕がなくて(時間的にも精神的にも)、極端に支出を減らして、それでも貯金は…

今日から休み

昨日で年内の仕事は終了した。一昨日に自転車の後輪がパンクしたので、昨日は母のを使い、今日は自転車屋に行く。雪は降ったが、なんとか最後まで自転車を使い続けることができて助かった。11日連続出勤はかなりきつかった。 1月からの勤務。学校の方は特に…

振り返る2011年

■年の初めは、大雪のために雪下ろしと雪かきに追われる。恐るべき運動量だった。 ■東日本大震災と津波と原発事故。切実に感じる余裕はなかった。 ■『枕草子』を通読。その後古文は失速。それほど好きではなかったのか。 ■春先にパジェロミニの故障、廃車。不…

購入

プルースト『失われた時を求めて2 第一篇「スワン家の方へⅡ」』(高遠弘美訳、光文社古典新訳文庫)を購入する。後発の岩波文庫版の方が出版ペースが速いようだけど、『消え去ったアルベルチーヌ』*1の時から高遠訳を読んでいるので、ゆっくり付き合うこと…

更新

いつの間にかずいぶん放置していた。忙しいといえば忙しい。ほとんど本を読んでいないし、ものを書く気にもならなかった。冬期講習が終わるまでは、何も手につかないだろう。 3学期はたぶん少し楽になる。塾のクラス授業は土曜日だけになるし(個別指導も予…

「ロング・グッドバイ」はじめました

次に読む候補はいくつかあった。2章だけ読んで中断しているフォークナーの『アブサロム、アブサロム!』。*1物語自体も長いが、それを構成する一つひとつの文も異様に長くて、また後回し。分量もほどほど、文章もそれほど難しくはないブローティガンの『アメ…

『Pride and Prejudice』

●Jane Austen『Pride and Prejudice』(Penguin Popular Classics) オースティンの『自負と偏見』を読了。都合のよすぎるストーリー、周りに対する意地の悪い批評。それが軽い調子で語られていく。永遠のエンターテイメントといった感じだが、私は最後には…

『聖アントワヌの誘惑』

●フローベール『聖アントワヌの誘惑』(渡辺一夫訳、岩波文庫) 隠者聖アントワヌを襲う様々な幻覚。東西のあらゆる神々や聖人や英雄や怪獣が現れては消える。悪魔の説く神はスピノザのそれのようだ。*1しかし、悪魔と契約を取り交わしたファウスト博士とは…

サンテティエンヌ・デュモン教会

今日からプロフィール画像を変更した。ただの布からパリのサンテティエンヌ・デュモン教会へ。以前も自分で撮ったこの教会の画像を使っていたことがあるけど、今回はネットで拾った空撮写真だ(拾ってはいけないのかもしれないが)。 塾の勤務希望書には、バ…

購入

『原文対照現代語訳 道元禅師全集 第八巻 正法眼蔵8』(春秋社)を購入。ここから『正法眼蔵』は12巻本に入る。担当者は水野弥穂子から石井修道に変わった。恐らく当初から予定されていた交代ではない。75巻本の終了する第七巻が出版されたのが2009年12月。…

「エチカ」→「告白」

例の会社の事務職は、書類選考で不採用に決まった。私と同時に応募していた人はいない。応募資格を満たしていないわけでもない。履歴の見映えが悪いにせよ、会社にとってプラスになる能力も持っているはずだ。しかし、面接にすら至らなかった。この会社の器…

「弁明」「エチカ」「青春」「身心学道」

毎週金曜日は塾なんぞ辞めてやると決意する。気分は1月以降に向かっていく。これまで出来なかったことをまたやりたい。生活をシンプルにと言ったところで、少しはポリグロットの真似事でもしなければ、潤いが保たれない。ギリシア語もラテン語もドイツ語も道…

購入

久し振りにアマゾンで注文する。依存症のように買物をしていた頃は何も感じなかったのに、クリックするのにドギマギしてしまった。 プリンターのインクがなくなりかけているのだけど、純正のものはやたらに高い。アマゾンで探したら安いのが見つかった。しか…

ハロワ

とうとうハローワークに行ってきた。毎日パソコンで求人情報をチェックしている。だから、検索したり相談したりするために行くのではない。応募する会社はもう決まっている。紹介状さえ出してもらえばいい。履歴書も職務経歴書も封筒も用意してあるから、あ…

『青春は美わし』

●ヘッセ『青春は美わし』(高橋健二訳、新潮文庫) 『青春は美わし』と『ラテン語学校生』の二つの小品を収める。いずれも短すぎて少々物足りない感じ。前者はもともと原文を読む際の参照翻訳として読んでいたものだけど、こういう作品はそういうスピードで…

刺激

中途半端な時期だが、クラス授業も受け持っていたパート塾講師が、今月いっぱいで辞めることになった。 私は2学期で辞めようと考えていた。雪が降ると通勤が困難になる。車は2月に廃車*1にしてしまった。帰宅の途につく1時間半前には終バスが出発する。雪道…

『林檎の樹』

●ゴールズワージー『林檎の樹』(渡辺万里訳、新潮文庫) 最初はただただ淡く甘い初恋の物語かと思っていたが、後半からそうでなくちゃいけないという展開になり、最後はさもありなんという結末が待っている。安定感は抜群だけれども、きっとこれはドイツロ…

『タンタンとアルファアート』

●エルジェ『タンタンとアルファアート』(川口恵子訳、福音館書店) 未完の草稿。「どういう話になるか」わからぬまま、描きながら創造を繰り返すエルジェの手法を見ることができて、おもしろい。 アラブの国ケメドの首長のセリフ。「そう、ヨーロッパに買い…

『タンタンとピカロたち』

●エルジェ『タンタンとピカロたち』(川口恵子訳、福音館書店) さっそくタンタンの残り2冊を借りてきた。完成した最後の作品『ピカロたち』にはこれまでの登場人物が様々出てくるのだけど、もうだいぶ忘れてしまっている。 タンタンは南米サン・テオドロス…

タンタン

スピルバーグがタンタンを映画化するようなので、かつて読んだシリーズをまとめておく。原作の発表順でもなく、日本語訳の出版順でもなく、私が読んだ順である。 きっかけは2007年1月16日の日記に書いてある。 予約していた本を図書館で受け取る。 「タンタ…

「ボヴァリー夫人」うまい

まだ読み始めたばかりだけど、フローベールは理想的なフランス語の書き手ではないかという気がする。例を挙げると長くなる。何の説得力もないかもしれないが、決して特徴的とは言えないかもしれない一文のみを書き抜いておく。 Elle avait tant souffert, sa…

「ボヴァリー夫人」始めました

次はフローベールかセリーヌかと迷ったが、比較的にボリュームも少なく、文章も読みやすそうな『ボヴァリー夫人』の方を読むことにした。岩波文庫の伊吹武彦訳を参照する。 例によって、冒頭部分の紹介。 Nous étions à l’Étude, quand le Proviseur entra, …

『L’Assommoir』

●Zola『L’Assommoir』(Le Livre de Poche) ゾラの『居酒屋』を読了。長かった。読み易いともいえない。職人の仕事を丹念に描写するので、辞書を引いても想像力の働かないような単語がたくさん出てくる。当時の庶民の会話もなかなか難しい。注釈のないページ…

シンプル

家で準備をしなくてはいけない仕事をしているせいか、年齢のせいか、多くのことを並行してできなくなってきた。シンプルにやって行こうとはだいぶ前から書いているが、現在考えられる限り最もシンプルな生活へとようやく入りつつある。 外では暇があればタイ…

『羊をめぐる冒険』

●村上春樹『羊をめぐる冒険』上・下(講談社文庫) 若い頃に読んだら夢中になれただろうかと考えてみるよりほかに、読み進めるためのモチベーションを維持することはできそうになかった。しかし、中学から大学までを思い出してみても、私が文学に求めるもの…

『武器よさらば』

●ヘミングウェイ『武器よさらば』(高見浩訳、新潮文庫) この数年の中では最も忙しい週だった(疲労のためとしか考えられないが、最後に大きなミスもした)。その合間を縫って読み進める。外で読むにはちょうど良かった。 いろいろと釈然としないところがあ…

「武器よさらば」大変な週

今週は忙しいのだけど、ぽかっと空き時間ができたりもするので、ヘミングウェイの『武器よさらば』を読む。再読のはずだが、半分くらい読んでも確信が持てない。『誰がために鐘は鳴る』を読んだらもうこっちはいいやと思ったのかもしれない。 割と軽い。

『フラニーとゾーイー』

●サリンジャー『フラニーとゾーイー』(野崎孝訳、新潮文庫) グラース・サーガと呼ばれるグラース家の物語の内、「フラニー」と「ゾーイー」の2編を収めている。ここに出てくるのは7人兄弟の内の下の2人、フラニーとゾーイーであり、キリスト教や仏教を巡っ…

「フラニーとゾーイー」寒い

スズキ博士がどっかで言ってるよ――純粋意識の状態――サトリの境地――に入るということは、神が「光あれ」と言う前の、その神と合一することだって。(p.77「ゾーイー」) 免許の更新に行ったとき、空き時間にサリンジャーの『フラニーとゾーイー』(新潮文庫)を…

「正法眼蔵」暑い

仏道は、不道を擬するに不得なり、不学を擬するに転遠なり。(身心学道) 仏道は(我々の生きている事実の上での修行であるから)仏道であるまいとしても不得できないことであり、(といって)修行するのをやめようとすれば、仏道(という真実の生き方)から…