2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧
【読書・語学】 ▼モンテーニュ『エセー』第1巻第31章(第30章)「神の命令に口出しして判断するのは、慎重にしなくてはいけない」207頁から第39章(第38章)「孤独について」244頁まで。 ▼セネカ『幸福な生について』17.2から28.1まで。読了。『生の短さにつ…
Newton(ニュートン) 2024年3月号 [雑誌]ニュートンプレスAmazon 第1特集は「バイアス大図鑑」。 人間の心にはある種の傾向がある。考え方や判断に、必ずしも合理的ではないのに、多くの人に共通する癖のようなものがあるのだ。 たとえば、多くても少なくても…
今日からセネカの『生の短さについて』を始める。参照する翻訳は、引き続き岩波文庫の大西英文のもの。 ラテン語の方も最近はフランスの辞典を使っている。プルタルコスほどではないが、セネカにおいても、時々コンパクトな字引には見当たらない単語が使われ…
セネカ『幸福な生について』を読了する。 セネカが莫大な資産を有していたことに、言行不一致との批判もあったようで、この書にはそれに対する自己弁護と思われるような文章も存在する。 あってもなくても構わないが、あるに越したことはないものが存在する…
プルタルコス英雄伝〈中〉 (ちくま文庫)作者:プルタルコス筑摩書房Amazon 中巻に収められているのは、アレクサンドロス、アギスとクレオメネス、ロムルス(付比較)、カトー(付比較)、ティベリウス・グラックスとガイウス・グラックス(付比較)、スルラ。…
モンテーニュ『エセー』第1巻第38章(第37章)「われわれは、同じことで泣いたり笑ったりする」を読了する。 比較的短い章が多かったので、今月はたくさんの章を読むことができた。たぶん次の第39章(第38章)を終えるのは来月に入ってからになる。 それにし…
プルタルコス『いかにして敵から利益を得るか』を読了する。 Moralia, II: How to Profit by One's Enemies. On Having Many Friends. Chance. Virtue and Vice. Letter of Condolence to Apollonius. Advice About Keeping Well. Advice to Bride and Groom…
モンテーニュ『エセー』第1巻第37章(第36章)「小カトーについて」を読了する。 小カトーはストア派の英雄であって、セネカもほとんど理想の賢人として描いている。カエサルと対立して、最後は北アフリカのウティカで壮絶な自殺をした。ウティカのカトーと…
エセー〈1〉白水社Amazon モンテーニュに初めて触れたは学生時代のことだった。岩波文庫の原二郎訳『エセー』を一気呵成に読んだ記憶がある。 次は2020年の終り頃から2022年7月まで、2年近くかけて関根秀雄訳の全集を読んだ。『旅日記』や書簡なども含まれて…
モンテーニュ『エセー』第1巻第36章(第35章)「服の着用という習慣について」を読了する。 Essais, Les作者:Montaigne, Michel DeImprint unknownAmazonエセー〈2〉作者:ミシェル・ド モンテーニュ白水社Amazon Et puis que nous sommes sur le froid, et F…
モンテーニュ『エセー』第1巻第35章(第34章)「われわれの行政の欠点について」を読了する。 Essais, Les作者:Montaigne, Michel DeImprint unknownAmazonエセー〈2〉作者:ミシェル・ド モンテーニュ白水社Amazon Le monde n'est pas si generalement corro…
モンテーニュ『エセー』第1巻第34章(第33章)「運命はしばしば、理性とともに歩む」を読了する。 運命は変転極まりなく、その行き着く先は人知で予測できるものではないが、ときには人間の思慮よりももっと思慮深くことをなすことがある。それをプルタルコ…
ローマの哲人 セネカの言葉 (講談社学術文庫)作者:中野 孝次講談社Amazon 中野孝次はセネカの研究者ではない。西洋古典学の専門家ですらない。もともと徳に関心があったから、あるとき岩波文庫の茂手木元蔵訳を手にしたのである。 それが面白くて、同じく茂…
モンテーニュ『エセー』第1巻第33章(第32章)「命を犠牲にして、快楽から逃れること」を読了する。 Essais, Les作者:Montaigne, Michel DeImprint unknownAmazonエセー〈2〉作者:ミシェル・ド モンテーニュ白水社Amazon Je suis d'adviz (dict-il) que tu q…
モンテーニュ『エセー』第1巻第32章(第31章)「神の命令に口出しして判断するのは、慎重にしなくてはいけない」を読了する。 彼は形而上のことには立ち入らない。キリスト教徒であれば、幸も不幸も神慮と考え、人知を越えることは神に感謝しつつ受け取れば…
モンテーニュ『エセー』第1巻第31章(第30章)「人食い人種について」を読了する。 Essais, Les作者:Montaigne, Michel DeImprint unknownAmazonエセー〈2〉作者:ミシェル・ド モンテーニュ白水社Amazon Nous les pouvons donq bien appeller barbares, eu e…
プルタルコス英雄伝〈上〉 (ちくま学芸文庫)作者:プルタルコス筑摩書房Amazon プルタルコスの現存する『英雄伝』の内、ちくま文庫の3巻本に収められたのは、半分くらいだそうだ。 『対比列伝』とも言われるとおり、本来はギリシアとローマの歴史的人物(必ず…
エセー〈1〉白水社Amazon モンテーニュ『エセー』のフランス語原典を中心に。 和書で必ず読みたいのは、宮下志朗訳『エセー』全7巻、堀田善衛『ミシェル 城館の人』3部作。 ギリシア語はプルタルコス、ラテン語はセネカ。翻訳を入手して、早急に全体を把握し…