本の覚書

本と語学のはなし

2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

3月

◆上旬から中旬にかけてはよく寝た。下旬に至ってようやく全てをバランスよくこなせるようになり、生活にリズムと安定が生じ始めた。このまま行けそうな気がする。 ◆高校数学は順調。いよいよ数学Ⅲ・Cに入り、今はほぼ積分を終えたところ。来月は数学Ⅰ・Aか…

『波乱の時代(下)』 〔40〕

●アラン・グリーンスパン『波乱の時代(下) 世界と経済のゆくえ』(山岡洋一・高遠裕子訳,日本経済新聞出版社) ふう、ようやく読了。ちょっと辛かった。 アダム・スミスをこよなく愛する資本主義の番人であり、シュンペーターの創造的破壊が何よりのお気に…

『外資系投資銀行の現場』 〔39〕

●西村信勝『外資系投資銀行の現場 改訂版』(日経BP社) この本を買った頃はこんなもの読めるのだろうかと思ったが、読み終えてみるとあくまで概説にすぎないという感じ。その割に厚いのは、日本語による説明に加えて、インターネットや書籍から英文を引っ張…

Bel-Ami

『ベラミ』の杉訳。くすっとしてしまう直訳集。 « Oh!... cochon... cochon... cochon... Tu la payais avec mon argent... cochon... cochon !... » Elle ne trouvait plus autre chose et répétait : « Cochon... cochon... » ――ええ!……この豚……豚……豚………

『すべての経済はバブルに通じる』 〔38〕

●小幡績『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書) 著者は個人投資家としても活動する行動ファイナンスの専門家だそうで、今回の金融危機を引き起こしたバブルを、投資家心理を抉り出しつつさながら実況中継のように活写している。 サブプライムショッ…

『デイトレード入門』 〔37〕

●廣重勝彦『デイトレード入門 短期売買の極意』(日経文庫) デイトレードなのでファンダメンタルズの分析は一切なし。トレンドに乗るための簡単なテクニカル分析とロスカットの重要性が紹介されている。 トレーダーが書いた本はもう読まなくてもいいかもし…

まとめ買い

★伊藤元重『ミクロ経済学 第2版』(日本評論社) ★伊藤元重『マクロ経済学』(日本評論社) ★大村敬一・俊野雅司『証券投資理論入門』(日経文庫) ★リチャード・ブーリーほか『コーポレートファイナンス 第8版』上・下(藤井眞理子ほか訳,日経BP社) ★千代…

『ざっくり分かるファイナンス』 〔36〕

●石野雄一『ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務』(光文社新書) 今日から再び図書館に通う。以前はニューズウィークとル・モンドが中心であったが、これからは後者を読書と日経新聞に代えてややゆるめの時間を過ごす。 この本は図書館…

『馬場・高杉の合格! 数学Ⅱ・B』 〔35〕

●馬場敬之・高杉豊『馬場・高杉の合格! 数学Ⅱ・B 新課程』(マセマ) 最近は複数の参考書を並行して学ぶのではなく、1冊に集中している。今は高校数学を一通り勉強しているところ。 挫折するどころか、だんだん楽しくなってきた。驚きだ。しかし、よく考…

数学

★『大学への数学 1対1対応の演習/数学Ⅰ』(東京出版) ★『大学への数学 1対1対応の演習/数学A』(東京出版) 車を受け取った後、図書館ではなくて本屋に行った。数学の本を購入する。 現在、マセマで数学の基礎を勉強している。それが終わったら、英…

車検

車検のため自動車屋に車を預け、田んぼの中を歩いて帰ってきた。今日は暑いくらい。 明日車を受け取ったら、そのまま図書館に行く。再び図書館を利用することにした。

『「証券化」がよく分かる』 〔34〕

●井出保夫『「証券化」がよく分かる 日本を変える画期的な金融技術』(文春新書) 証券化というのは、簡単にいえば、将来のキャッシュフローを裏付けとして有価証券を発行し、投資家から直接資金調達する仕組みのことである。 証券化されたサブプライムロー…

『波乱の時代(上)』 〔33〕

●アラン・グリーンスパン『波乱の時代(上) わが半生とFRB』(山岡洋一・高遠裕子訳,日本経済新聞出版社) 前FRB議長グリーンスパンによる著書。上巻は回顧録という体裁になっている。 この自由意志論者の共和党員に対しては今となってはいろいろ批判もある…

『市場社会の思想史』 〔32〕

●間宮陽介『市場社会の思想史 「自由」をどう解釈するか』(中公新書) 「経済思想の歴史は「自由」をめぐる諸派の葛藤の歴史だったといっても過言ではない」(164頁)という視点から書かれた、小さな経済思想史。アダム・スミスからケインズあたりまでを概…

Confessiones

『告白』の服部訳。 quaeram te, domine, invocans te, et invocem te credens in te : praedicatus enim es nobis. invocat te, domine, fides mea, quam dedisti mihi, quam inspirasti mihi per humanitatem filii tui, per ministrium praedicatoris tui.…

発見

「移動祝祭日+新訳」で検索している人がいたので、もしやと思って調べたら、新潮文庫から高見浩の新訳が出版されていた。もちろん晩年のヘミングウェイが若き日のパリ生活を描いた『移動祝祭日』のことである。さっそく月末のまとめ買いに備えてアマゾンの…

Politeia

『国家』の藤沢訳。 ἆρα καὶ ἐν αὐτῇ τῇ τέχνῃ ἔνι τις πονηρία, καὶ δεῖ ἑκάστῃ τέχνῃ ἄλλης τέχνης, ἥτις αὐτῇ τὸ ξυμφέπον σκέψεσται, καὶ τῇ σκοπουμένῃ ἑτέρας αὖ τοιαύτης, καὶ τοῦτ’ ἔστιν ἀπέραντον; はたして技術そのものにも、これと同じ意味での…

Confessiones

どういうペースで読んでいくかはまた考えなくてはいけないのだが、ドイツ語、ギリシア語、ラテン語による原典講読を復活させることにした。 ドイツ語の『変身』とギリシア語の『国家』は中断したところから再開する。ラテン語は以前『アエネーイス』を読んで…

Bel-Ami

『ベラミ』の杉訳。 Elle voulut rentrer à pied sous prétexte que la lune était admirable, et elle s’extasiait en le regardant. 女は月がいいからという口実で歩いて帰ると言った。そして月を眺めながら、しきりに、いいわねを繰り返した。(163頁) …

The Old Man and Sea

『老人と海』の福田訳。 Why did they make birds so delicate and fine as those sea swallows when the ocean can be so cruel? けれど、なんだって、海燕みたいな、ひよわで、きゃしゃな鳥を造ったんだろう、この残酷な海にさ?(29頁) この「they」は内…

Die Verwandlung

『変身』の池内訳。 Sie verstand doch alles viel besser als die Schwester, die trotz all ihrem Mute doch nur ein Kind war und im letzten Grunde vielleicht nur aus kindlichem Leichtsinn eine so schwere Aufgabe übernommen hatte. 母は何だって…

『波乱の時代〔特別版〕』 〔31〕

●アラン・グリーンスパン『波乱の時代〔特別版〕 サブプライム問題を語る』(山岡洋一訳,日本経済新聞出版社) 特別版は原著ペーパーバック版に追加されたエピローグを訳出したものである。 こういうことである。原著ハードカバー版は2007年9月に出版された…

『日商簿記工簿2級』 〔30〕

●五十嵐明彦『10日間完成! 日商簿記工簿2級』(インデックス・コミュニケーションズ) 工業簿記は製造業の簿記。3級や2級商業簿記とはずいぶん勝手が違う。知識を定着させるには問題集に取り組む必要がある。しかし、実際的な必要に迫られない限りは、原…

Bel-Ami

『ベラミ』のちょっとかわいらしい杉訳。 Elle fesait non, de la tête, sans répondre, évitant ses baisers et cherchant à sortir de son étreinte pour s’en aller. 女は返事をせず、顔でいやいやをしてみせた。彼の接吻を避け、彼の抱擁を逃れて出てい…

『ベーシック・インカム入門』 〔29〕

●山森亮『ベーシック・インカム入門 無条件給付の基本所得を考える』(光文社新書) ベーシック・インカムというのは無条件に個人に給付される基本所得のこと。門倉貴史『官製不況』(光文社新書)の中で、ワーキングプアと結びつける形で紹介されているのを…

『英語のセンスを磨く』 〔28〕

●行方昭夫『英語のセンスを磨く 実践英語への誘い』(岩波書店) 行方昭夫は私が英語の師匠と勝手に決めている人。この本はその行方によって書かれたコンテクスト重視の上級者向け英文解釈教室である。高校生の受験参考書でもないし、社会人の学び直しテキス…

Die Verwandlung

久し振りに『変身』の池内訳。 Wäre dieses Leintuch ihrer Meinung nach nicht nötig gewesen, dann hätte sie es ja entfernen können, denn dass es nicht zum Vergnügen Gregors gehören konnte, sich so ganz und gar abzusperren, war doch klar genug…

『発信型英語10000語レベルスーパーボキャビル』 〔27〕

●植田一三『発信型英語10000語レベルスーパーボキャビル』(ベレ出版) 英検を受けようという気は失せかけているが、ボキャビルには励んでみる。ここに取り上げられている単語を全部記憶すれば、確かにニューズウィークなんかは相当軽く感じられるようになる…

統計

★鳥居泰彦『はじめての統計学』(日本経済新聞社) 「これほどレベルダウンしたテキストが必要なのか」という批判もあるだろうと予想しつつ、「このレベルの考え方の革命が、今一番必要」なのだということで書かれた統計学の入門書。数学のできない経済学徒…

『日商簿記商簿2級』 〔26〕

●五十嵐明彦『10日間完成! 日商簿記商簿2級』(インデックス・コミュニケーションズ) 3級が個人商店の簿記だとすると、2級は株式会社の簿記。3級が分かれば、2級も難しくはない。もちろん試験で合格するには、少しばかり努力が必要だろうけど。 リー…