本の覚書

本と語学のはなし

2013-10-01から1ヶ月間の記事一覧

振り返る十月

十月に読んだ本 (1) 新約聖書ギリシア語入門/大貫隆 (2) アシジの聖フランシスコの小さき花/石井健吾訳 (3) トリセツ・カラダ/海堂尊 (4*) 宝慶記・正法眼蔵随聞記 原文対照現代語訳・道元禅師全集⑯/伊藤秀憲・東隆眞訳註 (5) 聖母マリア/竹下節子 (6) …

宗教改革とその時代/小泉徹

宗教改革とその時代 (世界史リブレット)作者:小泉 徹発売日: 1996/06/01メディア: 単行本 ごく簡単な宗教改革史。根底にはカトリック中枢の腐敗ということがあったが、必ずしもプロテスタントが進歩的で、カトリックが反動的であるという図式で捉えるべきで…

恵みに満ちた方

マクグラスの『キリスト教神学入門』(教文館)を読んでいたら、以前天使祝詞について書いたことに誤りがあったことが分かったので、記しておく。 ルネサンス期になると人々は新約聖書のギリシア語原典に直接当たるようになった。そこで従来用いられてきたヴ…

キリスト教の2000年/ミシェル・クリスチャン

キリスト教の2000年―初代教会から第二バチカン公会議まで作者:M・クリスチャンメディア: 単行本 初代教会から第二バチカン公会議までの2000年を概観するカトリック教会史。コンパクトすぎてちょっと物足りない。ボーケンコッターの『新世界カトリック教会史…

アシジの聖フランシスコの小さき花(続)/石井健吾訳

アシジの聖フランシスコの小さき花 (続) (聖母文庫)メディア: 文庫 聖フランシスコの聖痕についての考察、兄弟ジネプロの伝記、兄弟なる太陽と造られたすべてのものの賛歌、兄弟レオによる兄弟エジディオの伝記、兄弟エジディオのことばから、補足された章、…

目からウロコ とりなしの祈り/来住英俊

目からウロコとりなしの祈り (目からウロコシリーズ)作者:来住英俊発売日: 2019/04/01メディア: 単行本 「とりなしの祈り」とは、自分のためにではなく、他人のために祈ること。継続するのはなかなか難しい。しかし、一時の情熱に任せて祈るだけでは意味がな…

ミヒャエル・エンデを始めてみる

Momo. Schulausgabe作者:Ende, Michaelメディア: ペーパーバックモモ (岩波少年文庫(127))作者:ミヒャエル・エンデ発売日: 2005/06/16メディア: 新書 ゲーテの『ファウスト』を読んでも興が乗らないので(前に途中でやめた時もそうだった)、ミヒャエル・エ…

購入10-5

十字軍全史 (ビジュアル選書)発売日: 2011/01/22メディア: 単行本(ソフトカバー)魔女狩り (岩波新書)作者:森島 恒雄発売日: 1970/06/20メディア: 新書目からウロコとりなしの祈り (目からウロコシリーズ)作者:来住英俊発売日: 2019/04/01メディア: 単行本 …

購入10-4

レイモンド・E・ブラウン『聖書についての101の質問と答え』。『なんでもわかるキリスト教大事典』で紹介されていた。福音派に対してカトリックの聖書解釈を説明するための本であると。 笠原義久『新約聖書入門』。聖書学が関心の中心となっていくのは間違い…

なんでもわかるキリスト教大事典/八木谷涼子

なんでもわかるキリスト教大事典 (朝日文庫)作者: 八木谷涼子出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2012/04/06メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 70回この商品を含むブログ (8件) を見る カトリック向きではないのではないかという自覚が芽生え始めたので…

ガフィオ

アウグスティヌスの『告白』は順調。原文が割とやさしいし、キリスト教への関心が近年ないほど高まっているからだが、もう一つ、辞書をガフィオに替えてみたおかげでもある。今のところ載っていない単語はない。古典しかカバーしてないカッセルでは、そうは…

聖母マリア/竹下節子

聖母マリア (講談社選書メチエ)作者: 竹下節子出版社/メーカー: 講談社発売日: 1998/08/10メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 8回この商品を含むブログ (6件) を見る 第一章、マリアの生涯。新約聖書の正典の中では、マリアについてほとんど触れら…

宝慶記・正法眼蔵随聞記 原文対照現代語訳・道元禅師全集⑯/伊藤秀憲・東隆眞訳註

宝慶記・正法眼蔵随聞記 (原文対照現代語訳 道元禅師全集)作者: 鏡島元隆,伊藤秀憲,東隆眞出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2003/08/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る 三月に『宝慶記』を読み、『正法眼蔵随聞記』の途中で…

トリセツ・カラダ/海堂尊

トリセツ・カラダ作者:海堂 尊発売日: 2009/11/06メディア: 単行本 体の内部地図を描けるようになろうという本。入社二年目の病院職員が読んでいたので手にしてみたが、ちょっと物足りない。でも、私も臓器の位置関係なんてあいまいにしか知らなかったから、…

アシジの聖フランシスコの小さき花/石井健吾訳

アシジの聖フランシスコの小さき花 (聖母文庫)メディア: 文庫 フランシスコとその仲間の逸話を集めたもの。ほとんど伝説のように脚色されている感じもするが、中世の聖人たちというのは、現代の我々から見ると行き過ぎと言いたくなるほど神に酔い、神に溺れ…

アウグスティヌスを始めてみる

Confessions, Volume I: Books 1-8 (Loeb Classical Library)作者:Augustine発売日: 1912/01/15メディア: ハードカバー告白 上 (岩波文庫 青 805-1)作者:アウグスティヌス発売日: 1976/06/16メディア: 文庫 以前にもアウグスティヌスの『告白』を読もうとし…

購入10-3

カトリックの祈り発売日: 1995/07/03メディア: 単行本 『カトリックの祈り』。学生時代に買った旧版を今でも持っているが、アヴェ・マリアの祈りが新しくなったので買い直す。他に変更されていたのは、口語の主の祈り。ロザリオの祈りには、光の神秘が加わっ…

購入10-2

文語訳 旧約聖書発売日: 2013/09/24メディア: Kindle版文語訳 新約聖書発売日: 2013/09/21メディア: Kindle版 キンドル版の『文語訳 旧約聖書』と『文語訳 新約聖書』。 安いのでつい文語訳も購入してしまった。実際に読むとすれば口語訳だと思うが、気分に…

購入10-1

口語訳 旧約聖書発売日: 2013/09/15メディア: Kindle版口語訳 新約聖書発売日: 2013/09/14メディア: Kindle版 キンドル版の『口語訳 旧約聖書』と『口語訳 新約聖書』。 聖書は家で原典、職場で邦訳がいいのかもしれない。DUOなら持ち歩きできなくもないが、…

ヘブライ語を再開する

וְרוּחַ אֱלֹהִים מְרַחֶפֶת そして神の霊が漂っている。(創1:2) 始まりは詩だった。英詩やフランス詩だけでなく、漢詩にも目が向いた時、現代中国語を学び直す必要を覚えた。 久し振りの文法学習に気をよくして、ヘブライ語を始めた。 語学の総点検をするこ…

マタイを始める

継続可能かどうかも検討しないまま、さっそく「マタイによる福音書」を原文で読み始めた。このところこういう見切り発車が多い。確かに聖書のギリシア語は難しくはないから、取りかかるのは何も考えずに取りかかれる。無茶なノルマを自分で課さない限り、挫…

新約聖書ギリシア語入門/大貫隆

新約聖書ギリシア語入門作者:大貫 隆発売日: 2004/12/21メディア: 単行本 私は以前から古典ギリシア語を知っているし、最近文法を復習したばかりだから、この本が初学者の独習に向いているのか否か判断することはできない。 かなりすっきりしていて、見やす…