本の覚書

本と語学のはなし

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

2021年1月【振り返り】

【語学・読書】 ▼原典講読は捗っていない。 ▼フランシスコ会訳聖書はコリントの人々への第一の手紙、コリントの人々への第二の手紙を終え、現在はレビ記。 ▼英文学はジェイン・オースティンを終え、シェイクスピア特集に突入。 ▼職場ではブラウン神父シリー…

アテネのタイモン/ウィリアム・シェイクスピア

アテネのタイモン (白水Uブックス (32))作者:ウィリアム・シェイクスピア発売日: 1983/10/01メディア: 新書 先ずは『尺には尺を』のところで書いたエルボーの洒落について一言。 エルボーを辞書で調べると、この言葉自体に警察の意味があるという。だが、「…

尺には尺を/ウィリアム・シェイクスピア

尺には尺を (白水Uブックス (26))作者:ウィリアム・シェイクスピア発売日: 1983/10/01メディア: 新書 問題劇その三。やはり終わった後に釈然としないものが残る。 『終わりよければすべてよし』同様、この作品でもベッド・トリックが使われている。解説によ…

終わりよければすべてよし/ウィリアム・シェイクスピア

終わりよければすべてよし (白水Uブックス (25))作者:ウィリアム・シェイクスピア発売日: 1983/10/01メディア: 新書 シェイクスピアの登場人物の中で唯一思索する女性とも言われるヘレナが、逃げる若き伯爵を、知略を用いて自分の夫とするまでを描いた作品。…

トロイラスとクレシダ/ウィリアム・シェイクスピア

トロイラスとクレシダ (白水Uブックス (24))作者:ウィリアム・シェイクスピア発売日: 1983/10/01メディア: 新書 シェイクスピア特集の第一弾。 舞台はホメロスも『イーリアス』に描いたトロイ戦争。主人公は、トロイ方の一途なトロイラス(王の息子)とトロ…

ジェイン・オースティンの手紙/新井潤美編訳

ジェイン・オースティンの手紙 (岩波文庫)作者:ジェイン オースティン発売日: 2004/06/16メディア: 文庫 現存するジェイン・オースティンの手紙の中から、半数ほどを選んで翻訳したもの。そのほとんどが姉のキャサンドラ(カサンドラと表記される方が普通で…

高慢と偏見【ドラマ】

高慢と偏見(字幕版)メディア: Prime Video オースティンの作品を映像化したものはたくさんあるが、その中でも一番人気は恐らくこの BBC のドラマ『高慢と偏見』だろう。 ダーシー役はコリン・ファース。それ以外は美男美女が出てくるわけでもないけれど、実…

高慢と偏見(下)/ジェイン・オースティン

高慢と偏見 下 (ちくま文庫 お 42-2)作者:ジェイン オースティン発売日: 2003/08/01メディア: 文庫 「『高慢と偏見』はちょっと軽すぎて、明るすぎて、きらきらしすぎています。陰影に欠けています」とジェイン自身が手紙に書いている。その通りの作品だろう…

ブラウン神父の醜聞/G. K. チェスタトン

ブラウン神父の醜聞【新版】 (創元推理文庫)作者:G・K・チェスタトン発売日: 2017/09/21メディア: 文庫 連日の雪かきで疲弊している。昨日と今日は、溜まった雪を一輪車に乗せて川まで運んで捨てた。一週間前にも同じ作業をしたが、今回の方がはるかに量が多…

高慢と偏見(上)/ジェイン・オースティン

高慢と偏見 上 (ちくま文庫 お 42-1)作者:ジェイン オースティン発売日: 2003/08/01メディア: 文庫 大分前に原文で読んだが(中野好夫訳を参照)、細かいことは忘れた。『高慢と偏見とゾンビ』を見て何となく思い出しはしたものの、もちろんこの映画は原作通…

オースティン『レイディ・スーザン』 書簡体小説の悪女をめぐって/惣谷美智子訳著

オースティン『レイディ・スーザン』作者:惣谷 美智子メディア: 単行本 ラクロの『危険な関係』を思わせるような書簡体小説である。主人公は悪女。長編しか知らない人には、とてもジェイン・オースティンの作品とは思えないだろう。 不都合な作品に違いない…

サンディトン【ドラマ】

サンディトン(字幕版)メディア: Prime Video 原作は短い未完の小説であり、ジェイン・オースティンが書いたことは第1話で出尽くしてしまう。しかし、物語は第8話まで続く。オースティンも想像しなかったような展開であろう。 オースティンのいろいろな作品か…

2021年【目標】

▼原典で読むべきもの。 ヘブライ語:旧約聖書 ギリシア語:新約聖書 ラテン語:アウグスティヌス ドイツ語:ニーチェ フランス語:モンテーニュ、ラブレー、フローベール 英語:ジェイン・オースティン、シャーロック・ホームズ、シェイクスピア ▼原文を精読…