本の覚書

本と語学のはなし

2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

TIME

最近まったく開きもしなかったTIMEを久しぶりにちょっとだけ読んでみた。ガザの話。 What the rest of the world regaeds as war ― Israeli officials prefer to call it an “operation” ― has become a chore, more than a little dangerous but not to be …

鷗外特集

今回の注文。 森鷗外の書いたもの。『鷗外近代小説集 第二巻』、『森鷗外の「知恵袋」』、『妻への手紙』。第2巻 普請中・鶏 ほか (鴎外外近代小説集)作者:森 鴎外発売日: 2012/12/06メディア: 単行本森鴎外の『知恵袋』 (講談社学術文庫)作者:森 鴎外発売日…

世界の歴史1 古代文明の発見/貝塚茂樹ほか

二か月前に買った中公文庫の歴史シリーズ*1。ずいぶん茶色く変色している。あまり放置し続けると、手に取る気も失せてしまいそうだ。職場で開くには向いていないかもしれないけれど、学習参考書と訣別するためにも、早いとこ読み始めることにした。 考古学の…

新編忠臣蔵(一)/吉川英治

映画でもドラマでもきちんと『忠臣蔵』を見たことはないが、昔は年末になれば毎年必ずテレビで放映されていたから、それぞれ部分的しか目にしなかったにしろ、大方の筋は分かる。 吉川英治の『新編忠臣蔵』は全二冊。前半は浅野内匠頭の刃傷から赤穂城の明け…

『うひ山ぶみ』開始

『源氏物語』「葵」の巻を終える。源氏の妻・葵の上は六条御息所の生霊に祟られて死亡。源氏は成長した(といっても今の中学生くらいだと思うが)紫の上と契り、それ以来彼女の機嫌が悪い。 御年の加はるけにや、ものものしきけさへ添ひたまひて、ありしより…

鷗外近代小説集

生誕百五十年を記念して刊行されつつある、岩波書店の「鷗外近代小説集」を買うことにした。全六冊中、既に手に入るのは第四巻(『青年』所収)と第六巻(『かのやうに』、『雁』、『二人の友』などを所収)の二冊。旧仮名遣い、新漢字、文字はやや大きめ、…

勝安芳

『鷗外歴史文学集 第一巻』を始める。先ずは『西周伝』から。西周は「哲学」という言葉を考案したことで有名な人だ。鷗外の遠縁にあたり、学生の鷗外を自宅に下宿させていたこともある。伝記は、周の死後、養子の紳六郎の委嘱を受けて書かれたもので、簡素こ…

ヰタ・セクスアリス/森鴎外

ちくま文庫の鴎外全集はかなり前に買い*1、第一巻を半分くらい読んで*2、後は放置していた。その続きを始めたのである。だが読んだのは『魔睡』と『ヰタ・セクスアリス』だけ、『鶏』以下の三作品はやめた。 理由は簡単で、近頃岩波書店から鴎外近代小説集が…

追加

結局ブックオフで在庫がなかった分はアマゾンの古本で注文した。ついでに追加したのは、司馬遼太郎『戦雲の夢』、藤沢周平『密謀』上下、新書で松浦玲『勝海舟』、『勝海舟と西郷隆盛』、『坂本竜馬』、『新選組』、『徳川慶喜』、佐々木克『戊辰戦争』、小…

大量購入

司馬遼太郎に心酔したわけではないけど、歴史に親しむにも職場で読むにも最適であるので、つい古本で大量購入してしまった。 ブックオフでは手に入らないものもあった。とりあえず入荷を待っているが、アマゾンの中古を買うかも。アマゾンの場合、基本的に出…

燃えよ剣(下)/司馬遼太郎

歴史は幕末という沸騰点において、近藤勇、土方歳三という奇妙な人物を生んだが、かれらが、歴史にどういう寄与をしたか、私にはわからない。(p.253) 司馬遼太郎はべつに歴史的な評価をしようとして土方歳三を描いたわけではない。むしろ、近代以前の戦乱の…

砂の女/安部公房

因習にとらわれた砂の部落でシーシュポスのような暮らしをする女。その蟻地獄に嵌り、何度も逃亡を試みては失敗する男。しかし、彼が帰ろうとする世界も本当に帰るに値する世界だったろうか。砂丘に地味な昆虫を探しに来たのは、地上の世界の諸々から逃れ忘…

ブックオフ・オンライン

初めてブックオフ・オンラインで買い物をした。どの程度のコンディションなら売り物にするかという基準は示されているが、個々の商品につての状態は分からない。実際のところどうなのだろうと思っていたけど、今日届いたものを見る限り、大丈夫そうだ。アマ…

燃えよ剣(上)/司馬遼太郎

新選組(この本では撰の字は用いない)誕生まで二百数十ページ。池田屋事件、蛤御門の変などの後、慶応二年の初めあたりで上巻が終わる。私は新選組には何の興味もなく、何らのシンパシーも抱かないのだけど、幾つか興味を引いた点はある。 第一に、新選組は…

ヘンリー六世 第三部/シェイクスピア

第二部でいったん勝利したヨーク家のエドワード四世であったが、ランカスター家のヘンリー方に窮地に追い込まれ、さらに再逆転。しかし、弟のリチャード(後のリチャード三世)には人に言えない腹黒い野心がある。その展開は次の『リチャード三世』で描かれ…

湖月抄

兄の残していった本の中に『源氏物語湖月抄』三巻がある。こんなもの兄は絶対に読まないだろうから、私の本棚に収めることにした。私もこれで『源氏』に挑戦するつもりは毛頭ないけど、たまに開く分には面白そうだ。なにしろ北村季吟以前の旧注を厳選した原…

竜馬がゆく(八)/司馬遼太郎

大政奉還の実現のために奔走し、事が成った後、中岡慎太郎とともに暗殺される。当初は新撰組の仕業と疑われたようだが、後に見廻組(役目としては新撰組と同じものである)によるものと判明する。 確かに竜馬の政治的役割はここまでという気がする。維新後の…

カンガルー・ノート/安部公房

これが安部公房最後の長編だそうである。死をテーマにしているらしいが、なにやら全て夢の中のような奇妙な話で、到底解釈など受け付けそうにない。けれど、普段はあまりに現実離れした設定を嫌う私が(川上弘美の『蛇を踏む』は途中で投げ出した*1)、かい…

ヘンリー六世 第二部/シェイクスピア

いよいよ内乱の薔薇戦争が始まり、白薔薇を紋章とするヨーク公が、赤薔薇を紋章とするランカスター家の現王ヘンリー六世を追い詰める。 薔薇戦争というと中世の大昔という感じがするけど、シェイクスピアにとってはせいぜい百年前のことであり、戦争の末に新…

箱男/安部公房

読了の表記を変えてみた。作品名の記事タイトルの下に、さらに著者、作品、出版社(海外作品なら翻訳者も)を書き入れていたのを止める。もともと読書日記はメールの体裁を取っていたので、私の文字だけで情報を不足なく盛り込む必要があり、今までその形式…

安部公房

日本文学は苦手のようなので、古典を除けば、森鴎外と宮澤賢治と安部公房だけでいいや。ということで、また安部公房を買ってきた。初期の作品しか読んだことがないので、『方舟さくら丸』も『カンガルー・ノート』も知らない。 今日は訳もなく(ないことはな…