本の覚書

本と語学のはなし

2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2007年

常に不調を抱え続けた1年が終わろうとしている。無駄に費やされた1年と言いたくなってしまう。 今年を簡単に振り返ると…。 ◆8月、精神的不調から役所を退職することに決め、来年4月から金融を専門とする産業翻訳者を目指して勉強することにした。 ◆6月…

12月

【新生活に向けて】 ◆あと3か月! いよいよ新しい生活を現実的に考えるようになってきた。 ◆職場では相変わらず低調。ここまで来ると、もはや立ち直ろうとは考えない。3月までスロー・ペースのまま何とか乗り切ろうという発想に切り替える。 ◆新生活モード…

『実務翻訳を仕事にする』

●井口耕ニ『実務翻訳を仕事にする』(宝島社新書) テーマは「二足のわらじ」。 一般の会社員ならば就業規則違反であるとは言え、こっそり翻訳の仕事をすることはできるかもしれない。 しかし、公務員の場合には法律違反である。その上、同僚が課税業務をし…

『藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義』

●藤巻健史『藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義』(光文社新書) 新書なのに430ページくらいある。 実際の講義をほとんどそのまま活字に起こしたようなのだが、本の作り方としては安易に過ぎるのではないだろうか。非常に読みにくい。文章としても、構…

年末

全然年の瀬という気分ではない。 唯一年末らしいといえば、年を跨いで読む本をレヴィナスの『実存から実存者へ』に決めたことくらい。 本当は英語を学びながら新年を迎えるべきなのだろうけど。 まあ、本を読むことも立派な仕事なのだ。むしろ、このところの…

『英文翻訳術』

●安西徹雄『英文翻訳術』(ちくま学芸文庫) 翻訳の全てを語った本ではない。しかし、翻訳の入り口に立つための、必要にして十分なテクニックをほとんど網羅しているのではないか。翻訳者を目指す者のマストである。 読み始めた頃にも紹介したが、安西は序章…

仕事納め

今年の仕事はおしまい。 辞めることを決意した8月頃ほどひどくはないけど、今月も職場では全く気力が湧かない。あと3か月、乗り切れるか。 一方で、翻訳業が軌道に乗らなかったらどうするか、という不安も感じるようになって来た。しかし、どうするもこう…

Reader’s Digest Sélection

フランス語版「リーダーズ・ダイジェスト」には、ボキャブラリーのコーナーもある。 例えば、「canapés (m.)」の意味は? A : lit de repos à trois appuis. (3人掛けソファ) B : tranches de pain garnies. (サンドイッチ) C : meubles de salon. (応…

仏雑誌

★「Reader’s Digest Sélection」Décembre 2007 フランス語版の「リーダーズ・ダイジェスト」。 英語の勉強についてはもう固まっているのだけれど、それ以外の言語にはまだ頭を悩ませている。一方で「リーダーズ・ダイジェスト」とフランス文学とドイツ文学が…

忘年会

職場の忘年会。 大学を6年かけて卒業し、その後学士入学した学校をすぐに辞め、就職したものの考えもなしに2年で退職し、たまたま役所の募集を知って応募し晴れて公務員になったにもかかわらず親の面倒のことなど考慮に入れず辞意を固めている、という話を…

Aeneid

面白い翻訳の見本として、泉井久之助訳『イーリアス』第4巻の冒頭から(この部分が特に振るっているということではない)。 カルタゴの女王ディードーの英雄アエネーアースに対する恋の描写。 At regina gravi iamdudum saucia cura volnus alit venis et c…

「日経ヴェリタス」サンプル版

3月創刊予定の「日経ヴェリタス」の見本が届いた。 16ページのみで、内3ページが日経の広告。すかすかしている。 「あれっ」と思ったら、実際にはタブロイド判72ページにもなるという。相当ぶ厚くて内容も濃いのだろう。しかし、眼に優しいという意味では、…

ペーパーバックほか

★J. D. Salinger『The Catcher in the Rye』(Little, Brown) ★F. Scott Fitzgerald『The Great Gatsby』(Penguin Books) ★Rebecca Brown『The Gifts of the Body』(HarperPerennial) ★W. Somerset Maugham『The Moon and Sixpence』(Dover) ★レベッ…

無線ラン

BUFFALOの無線ラン用AirStationを購入する。 以前にも無線ランで二階の自室からインターネットに接続をしていたこともあったのだが、調子が悪くなってからは、毎日ノート・パソコンを抱えて一階に降り、その都度ケーブルを繋いで波乗りしてきた。 再び無線に…

図書館

休みを利用して、私の家からほぼ等距離にある2つの図書館に行ってきた。 本を借りるのが目的ではない。自習室として使えるかどうか確かめるためだ。 先ずは中央館。勉強机がいくつもある。これは館内の資料を用いて研究する人のためのもの。カウンターで番…

Kritik der praktischen Vernunft

対照的な翻訳を見つけたのでメモ。例によってカントの『実践理性批判』より。 ... der Begriff der Heiligkeit, der ihr*1 um deswillen zukommt, setzt sie*2 zwar nicht über alle praktischen, aber doch über alle praktisch-einschränkenden Gesetze, m…

定期購読開始

昨日、定期購読の「The Nikkei Weekly」が初めて届き、今日から昼休みに読み始める。 事務室はうるさい。子どもの自慢と旦那や親類の悪口で、どうして毎日あんなに盛り上がることができるのか。全く理解できない。 同じ建物の中にある図書館を利用することに…

別世界

山の中で仕事をしている。 さらに山奥へと踏み入った。別世界であった。真冬である。 山に住む人が、あんな山の中には住めないと言う。 これまで私は翻訳の勉強を何もしてこなかった。しかし、生業とするのに不安を感じてはいない。 翻訳(邦訳に限らない)…

道元本ほか

仕事帰りに電気屋に寄り、電子辞書用のケースを購入。今は宝の持ち腐れ状態だが、春以降、電子辞書が活躍するだろう。『リーダーズ』『リーダーズ・プラス』『ジーニアス大辞典』などなどが詰まっているのだ。 学生時代はいつも英独希羅の辞書や文法書を持ち…

タイムテーブル4

まだタイムテーブルをいじりまわしている。 今日は午後から語学に集中した。英語のペーパーバックも含めて、実験的に盛りだくさん。しかし、メニューはもう少し単純にして、1つ1つに時間をかけるべきだ。リストラ対象は仏雑誌、仏文学、独文学。全部やめる…

ライティング本ほか

★ジェームズ・T・キング『ネイティブチェックが自分でできる 英語正誤用例事典』(The Japan Times) ★根岸裕『和英翻訳ハンドブック 新聞記事翻訳の現場から』(大修館書店) ★ヘッセ『青春は美わし』(高橋健二訳,新潮文庫) ★ジャン=ポール・サルトル『…

好きな食べ物

食べ物の好き嫌いはほとんどないと思っていたけれど、先日嫌いな食べ物を挙げたら意外とたくさん見つかった。 そこで今度は、何が好物なのだろうかと考えてみる。あまり思い浮かばない。人が驚くようなものもない。 私の場合、好き嫌いがないというのは、何…

ヘビロテ

時々頭の中を経巡る歌が3つある。 1 「足もとに絡みつく…」という「ルパン三世」の歌。 2 「もうそちらでは夏のようですか…」という「NHK世界遺産」の歌。 3 「ウィスキーがお好きでしょう、もう少ししゃべりましょう…」というCMの歌。 ええ、ウィスキー…

二重生活

夕食後に眠りに落ち、2、3時間後に目覚めてそこから活動を開始し、朝方に再び眠りに就き、寝たりぬまま直ぐに仕事のために起きる。それが2日続き、そして今日も夕食後に眠りに落ちた…。 まるで鴎外の二重生活のようである。 私個人の生活のためには、はな…

池内紀訳『変身』補遺

昨日言及した池内訳の「ワヤワヤ」について。 実は、すぐ後に「die zappelnden Beine」という表現があって、これも「ワヤワヤしている脚」と訳されていることを発見した。 となると、池内は「flimmern」を「ワヤワヤ」と訳したのではなくて、池内の用いてい…

池内紀訳『変身』

活きのいい今のフランス語を学ぶために「Reader’s Digest Sélection」を定期購読しようと考える一方で、その時間をフランスとドイツの文学にあてたいという誘惑もある。 恥ずかしくて大きな声では言えないが、私はドイツ文学を専攻していた。時々文学青年の…

タイムテーブル3

定期購読は「日経新聞」「The Nikkei Weekly」「Newsweek」「Reader’s Digest Sélection」に決定する。「日経ヴェリタス」はまだサンプル版を見ていないのだが、今は手いっぱいだ。 ペーパーバックは一般読書の中に時々組み込む。読書の分野は、主として哲学…

翻訳関連本

★別宮貞徳『さらば学校英語 実践翻訳の技術』(ちくま学芸文庫) ★山岡洋一『翻訳とは何か 職業としての翻訳』(日外アソシエーツ) ★柴田耕太郎『翻訳家で成功する!』(工作舎) ★村上春樹・柴田元幸『翻訳夜話』(文春新書) 産業翻訳を生業にして行こう…

ライティング本

★松本亨『書く英語 基礎編』(英友社) ★デイヴィッド・セイン『英語ライティングルールブック 正しく伝えるための文法・語法・句読法』(DHC) 『書く英語』の「基礎編」は中学3年生程度の力があれば十分ということで、さほど難しいことは書いてないようだ…

タイムテーブル2

In the Western workplace, especially in the United States, people often like to work independently to better focus on accomplishing tasks and to have more of a sense of autonomy. In the Japanese context, however, working independently dest…