本の覚書

本と語学のはなし

2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

Schön ist die Jugend

英語もフランス語もドイツ語も似たような言語だから、トルコ語とスワヒリ語とヘブライ語を学ぶのに比べれば苦労は少ないだろう。たとえ一つを怠けていたとしても、あとの二つに力を入れていれば、それほど腕がなまることはない。 ヘッセの『青春は美わし』を…

青春は美わしと永平広録第三

英語とフランス語と経済の他に何かを学ぶとすれば、一つだけに限定しておくのが賢明だろうと思う。 (1) 外国語なら断然ドイツ語だ。私は大学でドイツ文学を専攻していた。英語嫌いだったせいもあるが、当時は英語とドイツ語の力の差はほとんどないと感じてい…

Bel-Ami

『ベラミ』は快調だ。最近の方針により英文学と交互に読んでいるし、時々和書のために中断もするので、終わりそうでなかなか終わらないが、読むときにはかつてないスピードでかつてない量をこなす。やっとフランス語を使って何かできそうな気がしてきた。 今…

Confessions

ロエーブ叢書でギリシア語やラテン語を読む効用の一つに、古めかしい英語に触れることがある。引用はアウグスティヌスの『告白』から。 non ergo iudicio contendo tecum, quia, si iniquitates observaveris, domine, domine, quis sustinebit ? (1-5) I wi…

ビル・クリントンの文章

今週はタイムとニューズウィークの両誌にビル・クリントンの文章が載っている。ヒラリーとの新婚旅行でハイチに行って以来、この国の民主主義のために力を尽くし、基金を設立したり、国連の特使になったりして、ハイチに関わり続けてきたのだそうだ。 同じ人…

An Artist of the floating World

直接話法に変換して訳す手法。 As a consequence, Mrs Kawakami has been obliged to put up mosquito wiring on her windows ― not an effect she thinks will attract customers. (p.27) おかげでマダムは窓に防虫網を張らなければならなかった――「客寄せ…

タイムと卓上版手帳と独羅希

★TIME, January 25, 2010 ニューズウィークの割引率には惹かれながらも、タイムに乗り換えることはほぼ決定している。どれほどの違いがあるかはよく分からないが、今なら読めるだろう。 手帳のスペースが足りないので、卓上版を使ってみることにした。私の場…

『金融大狂乱』

●ローレンス・マクドナルド、パトリック・ロビンソン『金融大狂乱 リーマン・ブラザーズはなぜ暴走したのか』(峯村利哉訳、徳間書店) リーマン・ブラザーズのトレーダーだった著者マクドナルドが、金融危機当時内部で起きていたことを克明に描く。 2005年…

オバマ大統領の文章

今週のニューズウィークには、ハイチの地震に寄せるオバマ大統領の文章が載っている。 But above all, we act for a very simple reason : in times of tragedy, the United States of America steps forward and helps. That is who we are. That is what w…

購入

★LE MONDE diplomatique, Janvier 2010 ★佐和隆光『グリーン資本主義 グローバル「危機」克服の条件』(岩波新書) ディプロと送料を無料にするための新書。紀伊國屋の場合、洋雑誌と和書は同じカートになるが、洋書は別。送料の計算も別になる。したがって…

雪下ろし後半

今日は北の下屋根の雪下ろしをする。写真は5分の3くらい終えて休憩した時に撮ったもの。 南の下屋根の場合は、隣が家庭菜園用の土地になっているので、屋根の傾斜を利用しながらスノーダンプでどんどん落とすだけでよい。北の下屋根の場合は、北側は隣家と接…

永平広録第二

大仏寺を永平寺と改称した時の上堂(177)。 【読】天に道ありてもって高清、地に道ありてもって厚寧、人に道ありてもって安穏なり。所以に世尊隆生して、一手は天を指し、一手は地を指し、周行七歩して云(のたまわ)く、「天上天下唯我独尊」と。世尊道(…

雪下ろしとニューズウィーク

昨日からの雪が尋常でなかったので、今日は下屋根の雪下ろしをした。久し振りだ。昔なら一日の内に全部下ろしていたが、ずっと運動不足だったし、寝不足でもあったので、片側半分だけ下ろして残りは明日に回す。 嫌なことも思い出す。子供の頃、私の部屋の窓…

永平広録第二

【読】或(も)し、山僧に、天童平生何なる言句ありて、霊羊角を掛くるの時に似たるを得るやと問うことあらば、ただ他に対えて道わん、我、先師を欺かざるを得ず。 【訳】もし、山僧(わたし)に、天童先師は平生どういう言葉によって没蹤跡悟りの境涯を示し…

An Artist of the Floating World

文学の原典講読を一般読書枠の中に組み込むにはどうしたらいいか、まだ最終的な答えには至っていない。今の段階では語学学習という側面も強くあるのだから、一日交代で英米文学と仏文学に取り組み(これに合わせてディプロとニューズウィークも一日交代にし…

ブローティガン購入

★リチャード・ブローティガン『アメリカの鱒釣り』(藤本和子訳,新潮文庫) とりあえず翻訳を先に買った。後でペーパーバックを買う。読むのはいつになるか分からない。 記事にカテゴリーを付けるのはやめることにした。過去の記事を見直すことはほとんどな…

予定

(1) インターネットで英仏時事のヒアリング (2) 日経新聞 (3) 日本史/世界史(半年1順くらいのペース) (4) 道元全集(3年1順くらいのペース) (5) ディプロ(月〜水)/ニューズウィーク(木〜日) (6) 翻訳/自由 (7) 運動 (8) 仏文学(1〜7日)/英米文…

タイムとニューズウィーク

久し振りに図書館に行って、タイムのバックナンバーを借りて来た。3月でニューズウィークの購読期間が終了するので、乗り換えるべきかどうか検討するためだ。 タイム購読こそ英語学習の最高峰であるかのように吹聴されていた頃に比べて、平易な英文になった…

Bel-Ami

フランス文学の原典講読も、翻訳は一々全部確認しないことにした。幸い『ベラミ』のフランス語に難解なところはあまりない。英語には劣るものの、そこそこスピードに乗ることができる。 愛の言葉なんかは、生硬な日本語で訳されても感じが出ない。こういうと…

道元全集

★『原文対照現代語訳 道元禅師全集7 正法眼蔵7』(水野弥穂子訳注,春秋社) 道元を読み続けるべきかどうかいつも悩む。難しいとは言っても、外国語で書かれているわけではない。著作の分量も手頃で、継続さえすれば、いずれ在野の研究者を気取ることもで…

『Revenge of the Lawn』

●Richard Brautigan『Revenge of the Lawn』(Canongate) ○参照:リチャード・ブローティガン『芝生の復讐』(藤本和子訳,新潮文庫) 一つひとつが短くて、詩的な表現も多用されるから、なかなか進まなくて嫌になりかけた時もあった。しかし、原文を読む楽…

Revenge of the Lawn

英語かフランス語の小説を、毎月少なくとも一冊は読みたい。ゆっくりしてはいられないので、意味の取れないところ、取りにくいところ、訳し方に興味があるところ以外は、翻訳を見ないことにした。 ブローティガン『芝生の復讐』は随分怠けていたせいでまだ終…

2010年

◆翻訳の仕事を開始し軌道に乗せる(駄目なら早目に他の可能性を考える) ◆経済と社会情勢の知識を常に仕入れる ◆英語とフランス語で時事と文学を読む ◆道元全集を読む ◆運動をする ◆人との交流を持つ