本の覚書

本と語学のはなし

2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

1月

新年が始まってあっというまに1か月。語学も読書も、哲学から文学へと重心を移すことにした。前半は、そのための確認作業に終わってしまった気がする。 なぜか夜中に起きてちょっと活動し、朝方また布団にもぐり込むという二重生活から抜け出られなくなって…

朝風呂

二重生活すら破綻して、ただ寝るだけの不毛な日々。 今週を乗り切ったら、そろそろ退職に向けて切り替えをしなくてはいけない。 しかし、今は仕事に忙殺されていても、感性が枯渇していくような気が全くしない。

英語・翻訳本

★斎藤兆史『英語達人塾』(中公新書) ★行方昭夫『英文の読み方』(岩波新書) ★大津由紀雄『英語学習7つの誤解』(生活人新書) ★岩波書店編集部編『翻訳家の仕事』(岩波新書) ★丸山眞男・加藤周一『翻訳と日本の近代』(岩波新書) ★鈴木直『輸入学問の…

退職のはなし

現在の私の所属長は少し離れた別の建物にいる。そこから退職願の様式が送られてきた。「・一身上の都合により・20.3.31付けで」という付箋が付いているばかり。淡々とした事務仕事である。 同期の人から電話があって、飲み会を企画しているのでぜひその場で…

★藤沼貴ほか『新版 ロシア文学案内』(岩波文庫) ★上野俊哉・毛利嘉孝『カルチュラル・スタディーズ入門』(ちくま新書) ロシア文学も細かいところまでは知らない。本当に文学部、しかももろに文学を扱う学科に在籍していたのかどうか、心許なくなってくる…

休日出勤

文化財防火デーにあたって、午前中出勤。 スコールの雨粒を雪に変えたような天候の中(雪はちらちらと舞うだけではない)、2時間外に立ち続ける。私は見ているだけで、放水の水しぶきもかからないのだけど、過酷な仕事だ。 若干体調が悪い気がするのは、こ…

文学へ

仕事をして寝るだけの生活をしていると書くことなんて何もない。何も捻り出すことができないので、過去の日記を読んでみた。文学を読んでいた頃の記事が思いのほか面白かった。

マイブーム補遺

一昨日のマイブームの中に、宮澤賢治も入れておくべきだろう。誰でも入れる宮澤賢治学会イーハトーブセンターに入会していたこともある。 病院の事務員をしていた頃、『徒然草』と『方丈記』と『正法眼蔵随聞記』と『歎異抄』だけを一生繰り返して読めばいい…

久し振りにまとめ買い。 ★仲正昌樹ほか『現代思想入門 グローバル時代の「思想地図」はこうなっている!』(PHP) ★手塚富雄・神品芳夫『増補 ドイツ文学案内』(岩波文庫) ★川崎寿彦『イギリス文学史入門』(研究社) ★日本イギリス文学・文化研究所編『イ…

マイブーム

この10年くらいを振り返って、マイブームを洗い出してみる。 ◇ドストエフスキー 病院で事務員をしていた頃は本をほとんど読まなかった。退職して役所に入る前にスタンダールの『赤と黒』とドストエフスキーの『カラマーゾフ』を読んで、長編の魅力に開眼する…

代休

本の整理をする。 私が本の整理をする時というのは、興味の方向を変更する時である。とかく文学と哲学の間で揺れがちであるが、今回は文学へと舵を取る。 中心は原典でも読める(はずの)日本、フランス、ドイツ、イギリス、アメリカ文学(ギリシアとローマ…

蒔く

ウェルギリウスとプラトンとモンテーニュを読む。 モンテーニュを続けるか否か、未だ迷っている。今後フランス文学に力を入れるつもりならば残すべきなのだが。 『エセー』第1巻第3章より。 L’ordonnance que Cyrus faict à ses enfans, que ny eux ny aut…

休日出勤

すっかり二重生活が常態となってしまった。 朝方ふとんに入っても十分寝ることは出来ない。仕事が終わる頃にはへとへとである。昨日は夕食後に就寝。10時過ぎに目が覚めたが、第2の生活には入らず、そのまま眠り続けた。 その代わり今朝は4時過ぎに起床。…

ドイツ時間

カフカ『変身』より。 Ehe es einviertel acht schlägt, muss ich unbedingt das Bett vollständig verlassen haben. Im Übrigen wird auch bis dahin jemand aus dem Geschäft kommen, um nach mir zu fragen, denn das Geschäft wird vor sieben Uhr geöff…

仏雑誌

今月も「Sélection du Reader’s Digest」(JANVIER 2008)を購入。 最初に読むのは、やはり「MOTS D’ENFANTS」と「RIRE」。 Hubert, quatre ans, écoute sa mamie raconter une histoire qui l’avais effrayée. --- J’étais verte de peur ! conclut la gran…

ひとり言

まだまだ取捨選択の迷走は続きそうな気配だ。 と言うより、量をもう少し減らさないといけないだろう。 うーん、悩むところだが、あれもこれも泣く泣く切らなければいけないかなぁと思っているところ。 写真は昨日とほぼ同じ位置から同じ角度で撮ったもの。

功利主義

加藤尚武『現代倫理学入門』(講談社学術文庫)から抜書。 価値判断をまじえない純粋に形式的な手続きだけを使って、正しい価値判断の基準を導き出そうとする試みは、どれも成功していない。(116頁) 功利主義者は「人間が利己的でなかったならば」という前…

灰色の世界

だいぶ風邪も癒えてきて、ティッシュの消費も落ち着いてきた。 そんな穏やかな休日には、カミュとカフカで翻訳研究。と思ったけど、特別書くこともない。カフカの池内訳に関しては、いつも同じことを指摘するだけだろう。もちろん感心するところもあるので、…

Les Essais 1 : 3.

風邪を引いたのでずっと寝て過ごす。 起きている間にしたことといえば、『エセー』を継続して読めるかどうか、本当に『全体性と無限』を切ってしまっていいのかという確認。 『エセー』は現代フランス語の知識があれば、十分対応可能であると判断する。読め…

今年最初の購入本。 ★『須賀敦子全集 第5巻』(河出文庫) ★サルトル『存在と無Ⅲ 現象学的存在論の試み』(松浪信三郎訳,ちくま学芸文庫) ★梅田望夫『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる』(ちくま新書) ★勝間和代『お金は銀行に預けるな 金融リ…

『実存から実存者へ』

●レヴィナス『実存から実存者へ』(西谷修訳,ちくま学芸文庫) この本の中で私にもはっきり理解できるのは訳者あとがきだけ(内的に分節された「瞬間」の中で「実存者」の誕生という出来事が起こっている。しかし、それは「本来的実存」の誕生などではなく…

休日出勤

雪が降り始める。 すすめられるままに豚汁を頂いたところ、中に餅が2つ入っていた。今年これが最初である。同時に今年の最後であると誓いたい。 またもや二重生活が始まり、日中眠くて仕方がない。学生時代から今に至るまで、健康的な生活を実践できたこと…

モンテーニュとカント

昨日書写したモンテーニュの文章を何十遍と読み返している。その度ごとに惚れ惚れする。当面読み続けることに決まりだ。 意味の取りにくい文章も出てくるだろうし、主としてラテン語の引用が随所にちりばめられているので、容易に読み進められるものではない…

Les Essais

哲学の原典講読は私にとっては不毛な試みではないかという疑いに、近頃とみに襲われる。どのみち入門書で提示される以上の読みができるわけでないのなら、入門書を読んでおけば十分ではないか。この日記に哲学の欠片もないように、私には一片の哲学的センス…

代休2

今週の土曜日の分の代休。代休は同一週に取るのが基本なので、日曜と土曜に出勤すると、その週は平日に2日も休むことになる。他の週に回すことも可能だが、その場合時間外手当が100分の25付く。ところが、我が職場では、今週はノー残業ウィークと定められて…

L’étranger

せっかくなので『異邦人』を読みつつ、なるほどと思った訳を拾っておく。 参考にしているのは、新潮文庫の窪田啓作訳。 Au bout d’un moment, il m’a regardé et il m’a demandé : « Pourquoi ?» mais sans reproche, comme s’il s’informait. ちょっとして…

代休

布団で寝なかったため調子が悪い。このところ、座椅子の背もたれを完全に倒して、マットレス代わりにして寝てしまうことが多々ある。 携帯に元の職場の係長からの着信が記録されている。調子が悪いままに、父と一緒になって「水戸黄門」の再放送を見ている間…

誤訳

以前に誤訳の可能性を指摘したようなものでも、今改めて読み返すと、私が規範的な翻訳に囚われていただけではないかと思うことがある。 例えば、小田実訳の『イーリアス』。これを誤訳としてしまっては、翻訳の工夫を否定してしまうことにもなりかねない。 …

57日

休日出勤。今月は、週末に必ず1日勤務が入っている。たいした仕事ではない。確かにそこにいるということが重要なだけだ。静かでストレスもない。平日に代休を取る。こうやってわずかな残りの日々が消化されてゆくのも、悪くない。 数えると、年休を取らない…

Die Verwandlung

移り気を暴露するようであまり書きたくはないのだけれど、原典講読のテキストを当面文学中心に変更することにした。 フランス語はカミュ『異邦人』。ただし、レヴィナス『全体性と無限』はどうしても残したい。どう折り合いをつけるかは、読みながら考えよう…