本の覚書

本と語学のはなし

2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ハロワ

とうとうハローワークに行ってきた。毎日パソコンで求人情報をチェックしている。だから、検索したり相談したりするために行くのではない。応募する会社はもう決まっている。紹介状さえ出してもらえばいい。履歴書も職務経歴書も封筒も用意してあるから、あ…

『青春は美わし』

●ヘッセ『青春は美わし』(高橋健二訳、新潮文庫) 『青春は美わし』と『ラテン語学校生』の二つの小品を収める。いずれも短すぎて少々物足りない感じ。前者はもともと原文を読む際の参照翻訳として読んでいたものだけど、こういう作品はそういうスピードで…

刺激

中途半端な時期だが、クラス授業も受け持っていたパート塾講師が、今月いっぱいで辞めることになった。 私は2学期で辞めようと考えていた。雪が降ると通勤が困難になる。車は2月に廃車*1にしてしまった。帰宅の途につく1時間半前には終バスが出発する。雪道…

『林檎の樹』

●ゴールズワージー『林檎の樹』(渡辺万里訳、新潮文庫) 最初はただただ淡く甘い初恋の物語かと思っていたが、後半からそうでなくちゃいけないという展開になり、最後はさもありなんという結末が待っている。安定感は抜群だけれども、きっとこれはドイツロ…

『タンタンとアルファアート』

●エルジェ『タンタンとアルファアート』(川口恵子訳、福音館書店) 未完の草稿。「どういう話になるか」わからぬまま、描きながら創造を繰り返すエルジェの手法を見ることができて、おもしろい。 アラブの国ケメドの首長のセリフ。「そう、ヨーロッパに買い…

『タンタンとピカロたち』

●エルジェ『タンタンとピカロたち』(川口恵子訳、福音館書店) さっそくタンタンの残り2冊を借りてきた。完成した最後の作品『ピカロたち』にはこれまでの登場人物が様々出てくるのだけど、もうだいぶ忘れてしまっている。 タンタンは南米サン・テオドロス…

タンタン

スピルバーグがタンタンを映画化するようなので、かつて読んだシリーズをまとめておく。原作の発表順でもなく、日本語訳の出版順でもなく、私が読んだ順である。 きっかけは2007年1月16日の日記に書いてある。 予約していた本を図書館で受け取る。 「タンタ…

「ボヴァリー夫人」うまい

まだ読み始めたばかりだけど、フローベールは理想的なフランス語の書き手ではないかという気がする。例を挙げると長くなる。何の説得力もないかもしれないが、決して特徴的とは言えないかもしれない一文のみを書き抜いておく。 Elle avait tant souffert, sa…

「ボヴァリー夫人」始めました

次はフローベールかセリーヌかと迷ったが、比較的にボリュームも少なく、文章も読みやすそうな『ボヴァリー夫人』の方を読むことにした。岩波文庫の伊吹武彦訳を参照する。 例によって、冒頭部分の紹介。 Nous étions à l’Étude, quand le Proviseur entra, …

『L’Assommoir』

●Zola『L’Assommoir』(Le Livre de Poche) ゾラの『居酒屋』を読了。長かった。読み易いともいえない。職人の仕事を丹念に描写するので、辞書を引いても想像力の働かないような単語がたくさん出てくる。当時の庶民の会話もなかなか難しい。注釈のないページ…

シンプル

家で準備をしなくてはいけない仕事をしているせいか、年齢のせいか、多くのことを並行してできなくなってきた。シンプルにやって行こうとはだいぶ前から書いているが、現在考えられる限り最もシンプルな生活へとようやく入りつつある。 外では暇があればタイ…

『羊をめぐる冒険』

●村上春樹『羊をめぐる冒険』上・下(講談社文庫) 若い頃に読んだら夢中になれただろうかと考えてみるよりほかに、読み進めるためのモチベーションを維持することはできそうになかった。しかし、中学から大学までを思い出してみても、私が文学に求めるもの…

『武器よさらば』

●ヘミングウェイ『武器よさらば』(高見浩訳、新潮文庫) この数年の中では最も忙しい週だった(疲労のためとしか考えられないが、最後に大きなミスもした)。その合間を縫って読み進める。外で読むにはちょうど良かった。 いろいろと釈然としないところがあ…