どういうペースで読んでいくかはまた考えなくてはいけないのだが、ドイツ語、ギリシア語、ラテン語による原典講読を復活させることにした。
ドイツ語の『変身』とギリシア語の『国家』は中断したところから再開する。ラテン語は以前『アエネーイス』を読んでいたが、読みやすい散文に変更することにした。カエサルの『ガリア戦記』は比較的やさしい。しかし、頻出する固有名詞や数字に嫌気がさしそうだ。そこでちょっと冒険ではあるが*1、アウグスティヌスの『告白』を取り上げることにした(実を言えば、私がカトリックであった頃の洗礼名はアウグスティヌスである。もちろん、かつてマニ教徒であったこの教父から戴いたものである)。参照するのは岩波文庫の服部英次訳。ロエーブ叢書で読むので英訳も見る。
冒頭部分から。
Magnus es, domine, et laudabilis valde : magna virtus tua, et sapientiae tuae non est numerus.
「主よ、あなたは偉大であって、大いにほめられるべきである」。「あなたの力は偉大であって、あなたの知恵は測られない」。(5頁)
翻訳に引用符が付いているように、これはそれぞれ詩篇からの引用である。