本の覚書

本と語学のはなし

Revenge of the Lawn


 英語かフランス語の小説を、毎月少なくとも一冊は読みたい。ゆっくりしてはいられないので、意味の取れないところ、取りにくいところ、訳し方に興味があるところ以外は、翻訳を見ないことにした。
 ブローティガン『芝生の復讐』は随分怠けていたせいでまだ終わらないのだが、新たな方針によってぐいぐいと進めていきたい。

 They killed pigs there, hour after hour, day after day, week after week, month after month until spring became summer and summer became fall, by cutting their throats after which would follow a squealing lament equal to an opera being run through a garbage disposal. (A Complete History of Germany and Japan, p.102)

 たえ間もなく、くる日もくる日も、くる週もくる週も、春が夏になり夏が秋になるまで、そこでは豚を殺していた。豚たちの喉元を掻き切ると、オペラをごみ屑用のディスポーザーにかけたらかくやと思われるようなキーキー声の哀歌が聞こえてくるのだった。(「ドイツおよび日本両国全史」174頁)


 よく調べもせずに翻訳を見る。だが、辞書を見れば disposal が disposer の意味も持っていることはきちんと書いてあった。このような安易な翻訳頼みを減らしていけば、もっと速く読めるようになる。