本の覚書

本と語学のはなし

永平広録第二


 大仏寺を永平寺と改称した時の上堂(177)。

【読】天に道ありてもって高清、地に道ありてもって厚寧、人に道ありてもって安穏なり。所以に世尊隆生して、一手は天を指し、一手は地を指し、周行七歩して云(のたまわ)く、「天上天下唯我独尊」と。世尊道(い)えることあり、これ恁麼(かくのごとく)なりといえども、永平道うことあり、大家、証明すべし。良久して云わく、天上天下当処永平。(全集10,153頁)