本の覚書

本と語学のはなし

2007-08-12から1日間の記事一覧

『夕凪の街 桜の国』

●こうの史代『夕凪の街 桜の国』(双葉社) 意外と薄いので直ぐに読める。凄惨な描写もないので、そういうのが苦手な人でも読める。こうの史代は昭和43年生まれ。広島市出身ではあるが、当然被爆者ではない。被爆二世でもない。この漫画を描くまでは原爆を避…

『14歳からの哲学 考えるための教科書』

●池田晶子『14歳からの哲学 考えるための教科書』(トランスビュー) 中学生には難しいんじゃないかと思うが、哲学というのは最終的には言葉で言い表しがたい事態までをも考えようとするのだから、仕方がない。答えがないという不満もあろうが、哲学の真骨…

本・漫画

★西田幾多郎『善の研究』(小坂国継全注釈,講談社学術文庫) 昔は岩波文庫版を持っていたはずだ。高校時代に倫理の教科書で見た「主客未分」とか「純粋経験」とかいう言葉に魅力を覚えたのだ。一度手放して以来、再び買う日が来るとは思わなかった。禅的な…

訂正:池田晶子≠池田香代子

8月4日付けの日記で、『ソフィーの世界』の翻訳者を池田晶子としたのは、ドイツ文学者の池田香代子の誤りでした。独文出身なのに(池田香代子の名前も知っているのに)恥ずかしい限りです。このところ、確認も取らずに、あやふやな記憶だけで書くことが多…