本の覚書

本と語学のはなし

本・漫画

西田幾多郎善の研究』(小坂国継全注釈,講談社学術文庫


 昔は岩波文庫版を持っていたはずだ。高校時代に倫理の教科書で見た「主客未分」とか「純粋経験」とかいう言葉に魅力を覚えたのだ。一度手放して以来、再び買う日が来るとは思わなかった。禅的なシェーマを安易に哲学の中に取り込みたくはなかったのである。


しかして、宇宙の統一なる神は実にかかる統一的活動の根本である。我々の愛の根本、喜びの根本である。神は無限の愛、無限の喜悦、平安である。(236頁)


 こんなことまで言っていたとは驚きだ。とは言え、禅における本来の面目などを考えてみれば、当然の帰結なのかもしれないが。
 読むかどうかは分らない。時々取り出しては、適当なところをちょっと眺めてみるだけかもしれない。それとも、永井均の『西田幾多郎』(NHK出版)を読んだ後でなら、本格的に取り組む気になるのだろうか。


こうの史代『夕凪の街 桜の国』(双葉社


 手塚治虫の戦争短編集をアマゾンで発注した。おお、そうだ。『はだしのゲン』も追加注文する。そういえば、『夕凪の街 桜の国』というのも話題になっていたっけ。アマゾンは「まもなく発送します」となっていたので、まとめることはもうできない。次の機会にしようと思っていたが、外泊した父を病院に送り届けた帰りに、スーパーの中の本屋で見つけて購入。