本の覚書

本と語学のはなし

Bel-Ami


 何であれ持続しやすいように変更する。それと極端にシンプルにすればいいというものではない。
 フランス語はまた『ベラミ』。原文と岩波文庫の杉訳を書き抜いておく。

Puis, comme elle était fine, elle devina un peu ce qui se passait en lui, ce travail lent de jalousie posthume grandissant à chaque seconde par tout ce qui rappelait l’autre. (p.248)

それから、なかなか鋭い女だから、夫の胸の中で起こっていることを、先夫を思い出させるすべてのことのために刻々に大きくなっていくこの死後の嫉妬の緩慢な作用を、いくらか推察した。(下62頁)