本の覚書

本と語学のはなし

高慢と偏見(下)/ジェイン・オースティン

 「『高慢と偏見』はちょっと軽すぎて、明るすぎて、きらきらしすぎています。陰影に欠けています」とジェイン自身が手紙に書いている。その通りの作品だろう。ただし、その軽さが決して欠点というわけではない。
 初めてジェイン・オースティンを読む人には、最適の入門書である。


 次は岩波文庫の『ジェイン・オースティンの手紙』。現存する手紙の中から(姉のカサンドラによってかなりの手紙が破棄されたらしい)、約半数を選んで訳したもの。
 これでジェイン・オースティン特集は一旦終わる。