本の覚書

本と語学のはなし

【漢文】臣の刀は十九年なり【荘子 養生主篇】

良庖歲更刀。割也。族庖月更刀。折也。今臣之刀十九年矣。所解數千牛矣。而刀刃若新發於硎。彼節者有閒、而刀刃者無厚。以厚入閒、恢恢乎其於刃必有餘地矣。是以十九年而刀刃若新發於硎


良庖は歲ごとに刀を更む。割けばなり。族庖は月ごとに刀を更む。折ればなり。今、臣の刀は十九年なり。解く所は數千牛なり。而るに刀刃は新たに硎(けい)より發せしが若し。彼の節なる者には閒(あひだ)有りて、刀刃なる者には厚さ無し。厚さ無きものを以て閒有るものに入れば、恢恢乎(くわいくわいこ)として其の刃を遊ばすに於て、必ず餘地有らん。是を以て十九年なるも刀刃は新たに硎より發せしが若し。

上手な料理人は、一年ごとに刀を換えます。筋を切るからでございます。平凡な料理人は一箇月ごとに刀を換えます。骨を切るからでございます。現在、わたくしの刀は十九年になり、解剖した牛も数千頭になりますが、刀の刃は砥石にかけたばかりのようです。(刃こぼれ一つございません。)あの骨の関節には隙間がありますし、刀の刃には厚さがありません。厚さのないものを隙間に入れるのですから、ひろびろしていて、刃を動かすにも余裕がございます。そういうわけで、十九年たちましても、刀の刃は砥石にかけたばかりのようでございます。

 ある程度想像はしていたことだが、荘子を読んでも高校時代のような高揚感は全くない。
 荘子の思想をよく表しているという内篇の中で、その精髄とすら言われる斉物論篇を読んでも感動はない。
 当時は、私が持っていた神秘主義的な同の哲学の傾向と似たようなものを、七面倒くさい漢文の中に見出して、必要以上に重んずる気になったのだろう。


 牛を解体する包丁の名人の話は、高校時代、分けても好んだ文章である。対象の内に心が入り込み、ただその理法に従うのみで、リズミカルな名人芸が付いてくる。
 今読んでもいい文章だとは思うけれど、それによって荘子を常に座右に置いておくだとか、モンテーニュの注釈として用いなければならぬとかとまでは考えない。
 一度読めばまた暫く寝かせておいてもいいし、外篇や雑篇までは読まなくてもいいような気がする。何しろ内篇は荘子全体の四分の一程度に過ぎない。


【転職活動】
 面接を受けることが決まった。
 もし合格すれば、家から非常に近い職場での日勤となる。休みは若干減るかもしれないが、給料は少し上がるはず。


【筋トレ】
 日勤へ移行する場合のことを考え、種目数はそのままに、4分割に変えてみる。1回につき3種目か2種目しか行わないので、重量も上げやすくなった。
 暫く原因不明の右肩痛に悩まされている。筋トレに大きな支障は無いが、腕を上げる角度によっては痛みが走る。


 A:ブルガリアンスクワット、レッグレイズ
 B:ダンベルプレス、インクラインダンベルフライ、トライセプスエクステンション
 C:ベントオーバーロー、ダンベルカール、ハンマーカール
 D:ショルダープレス、サイドレイズ、リアレイズ


【家庭菜園】
 6日。
 Gにササゲ3株を定植する。雨が続くので、ちょっと心配。
 もう少し早くササゲを知っていたのなら、もう少し早い時期に直播きをしておいた方が良かったかもしれない。


 BとFのつるなしインゲンを初収穫。
 Fの畝の真ん中にはツルムラサキを植えている。インゲンの陰に隠れて、成長に影響があったように思われる。来年は修正しなくてはいけない。


 Cのキュウリを初収穫。
 小さな実はたくさんついているが、なかなか大きくならない。先日米ぬかと油かすの補いをした。効果はあるだろうか。


 Gのシュンギクを全部収穫する。
 それほど大きくなったわけではないが、株が倒れてきたのと、オクラの邪魔になりそうなので。


 7日。
 Bのミニトマトを初収穫。
 Cのダイコンを収穫して、春ダイコンは終了。


 12日。
 Bの中玉トマトを初収穫。


 14日。
 母が雑草と一緒にAのラディッシュを抜いてしまったようなので、その場所に最後のササゲの苗を植える。


 現在の畑の状況。
 ミニトマトはコンスタントに収穫できるようになった。
 中玉トマトはまだ本格的ではない。2株の内1株はまだ色づかない。


 エダマメはそろそろ収穫できる。豊作ではないが。
 大豊作のインゲンはそろそろ終わる。


 購入苗のキュウリは収穫できるようにはなってきたが、実が大きくならないものもたくさんある。うどんこ病とは違う病気も出てきているように思う。整枝が必要だ。
 自作苗と直播きのキュウリはだいぶ大きくなって、花も咲き始めた。
 ゴーヤーは小さな実が付き始めた。


 エンサイはいつでも収穫できる。母が面倒くさがるようなので、放置しがちではあるが。
 葉ネギとモロヘイヤもいつでも収穫できる。これは専ら母に任せている。


 ツルムラサキ、オクラ、ササゲはだいぶ成長してきてはいるけれど、収穫まではまだ時間がかかりそう。
 ラッカセイは完全に放任している。順調に大きくなってきてはいるようだ。


 ニンジンは梅雨時に種まきをしたせいか、簡単に発芽した。
 ダイコンを収穫し終えたところにもう一列撒こうかと考えていたけど、これからの乾燥の季節に発芽させるのは手間であろうし、どうせこの先両脇から秋ダイコンの葉に覆われてしまうだろうから、やめておく。


 セルトレイにはコマツナとミズナ。
 インゲンを終えた後にコマツナを定植しようかと考えていたけど、秋野菜の播種までに収穫できそうにもない。途切れることのないリレー栽培を目指す必要はないだろう。8月の炎天下の畝には、インゲンの残渣を分解してもらうだけで十分ではないか。
 ミズナはセルトレイだけで栽培できるか試しているのだけれど、面倒臭くなってきた。
 いずれ両者ともベビーリーフとして食べてしまうのが一番だろう。