本の覚書

本と語学のはなし

なにをどれだけ食べたらいいの?/香川芳子監修

 女子栄養大学創立者香川綾が考案した四群点数法で食事を取ると、どんなふうになるのかをビジュアルで教えてくれる。
 四群点数法は先ず食材を四つのグループに分ける。第一群は乳・乳製品、卵。第二群は魚介、肉、豆・豆製品。第三群は野菜(きのこ、海藻も含む)、芋、果物。第四群は穀類、油脂、種実、砂糖、菓子、飲料、調味料。
 次に80キロカロリー(ちょうどよい数字らしい)を1点とし、各群から3点、3点、3点、11点、合計20点(1600キロカロリー)分の食材を取り出し(選び方にはもうちょっと細かいルールがある)、1日に食べる基本量とする。性別、年齢、活動量によって消費カロリーがもっと多くなる場合は、基本的に第四群を増やして調整する。
 選んだ食材を3食に振り分けて調理すれば、必要な栄養を摂りながらカロリーのコントロールが出来るわけである。


 食材ごとに80キロカロリーがどの程度の分量になるのかを知るには、『食品80キロカロリーガイドブック』(女子栄養大学出版部)という本がある。

七訂食品80キロカロリーガイドブック

七訂食品80キロカロリーガイドブック

  • 作者:香川芳子
  • 発売日: 2016/09/08
  • メディア: 単行本


 これはしかし、栄養士が栄養とレシピを全てデザインする観点から考案されたものである。私のように出されたものを食べているだけの人間は、どうするべきだろうか。
 栄養とカロリーの知識を身に付けて、目の前にあるものの内どれをどの程度口にすれば、バランスが取れ、かつカロリーオーバーにならずに済むのか、ある程度見当をつける必要がある。
 しかし、代表的なおかずであれば、それが何点相当で、どれ程の栄養を含むものであるかは、『家庭のおかずのカロリーガイド』(女子栄養大学出版部)などで知ることが出来る。


 カロリーを気にし始めると、摂取すべきカロリーがいかに少なく、世の中にあふれる食品がいかに高カロリーであるかが見えてきて、ほとんど食べるものが無くなるような気がする。
 しかし、あまり考えなくとも、肉も魚も乳製品も野菜も摂りながら腹七分目か八分目で押さえ、油と砂糖と菓子を極力減らせば、自然と四群点数法の理想に近づくだろう。

新版

なにをどれだけ食べたらいいの?第3版

なにをどれだけ食べたらいいの?第3版

  • 作者:香川芳子
  • 発売日: 2016/07/23
  • メディア: 単行本