本の覚書

本と語学のはなし

「帚木」指を噛む


 今週を乗り切ればほっと息をつける。今月を乗り切れば後はずいぶんなだらかな道になるだろう。
 塾も学校も最初は印象が悪かったけど、段々と慣れてきた。いずれ私ももうちょっと講師らしくなるだろう。
 塾と学校を合わせても、年間の収支は赤字になるかもしれない。どうするか考えなくてはいけないが、それはまた後の話だ。とりあえず1年はこのまま進んでいくしかない。
 仕事のことはなるべく書かないことにしようと思う。読書活動は結局のところ古文と英文と仏文に歴史と数学の参考書を加えるのがやっとかもしれないが(数学なんて諦めて再び和書を読み始めるかもしれないが)、やっぱりここには本のことを書いていこうと思う。

憎げなることどもを言ひはげましはべるに、女もえをさめぬ筋にておよびひとつを引き寄せて食ひてはべりしをおどろおどろしくかこちて…(帚木8)

憎まれ口をさかんに言いつのりましたところ、女も黙ってはいられぬ性分で、私の指を一本引き寄せて噛みつきましたので、大げさに文句をつけて…