本の覚書

本と語学のはなし

『フィッツジェラルド短篇集』


●『フィッツジェラルド短篇集』(佐伯泰樹編訳、岩波文庫
 「リッツ・ホテルほどもある超特大のダイヤモンド」「メイ・デイ」「冬の夢」「バビロン再訪」「狂った日曜日」を収録。
 一番好きなのは「メイ・デイ」。「狂った日曜日」みたいなハリウッドものは受け付けない。全体的に人が簡単に都合よく死にすぎるきらいはある。
 『グレート・ギャツビー*1の良さが今ひとつわからなかったのだけど、短篇を読んでフィッツジェラルドの基本的な傾向を押さえた後でなら、少しは楽しめるかもしれない。


 これで翻訳短篇集を片付けたので、再び英米文学の原典講読に力を入れたい。ヘミングウェイの短篇集は未読だが、原書も持っているのでこっちで読む。現代詩のアンソロジーにも惹かれるが、当面お金を使いたくないので我慢する。


 久しぶりに『イーリアス』『アエネーイス』『青春は美わし』を読んだ。ギリシア語、ラテン語、ドイツ語、古文のローテーションはどうだろうかと考えている。


 私も大きな地震に見舞われたことはあるが、直接的に地震が人命を奪うことはほとんどなかったから、私たちの地域では地震では人は死なないと思いがちである。しかし、たった一度の経験から法則を帰納してはならない。