本の覚書

本と語学のはなし

中国語


 いつもの気まぐれかもしれないけど、上野恵司『NHK新中国語入門』(NHK出版)で中国語を始めることにした。
 学生時代、高熱で活動のできない日に、簡単な入門書を性急に1冊読んだことがある。その後も折に触れて勉強してきた。一時期好んで読んだ禅の語録なども、古典語より現代語に近い部分がある。したがって、中国語の骨格は概ね理解しているつもりである。
 何のために学び直すのかって言われても困る。榊原英資などは、これからは中国語かヒンディー語を学ぶべきだと近著で言っているらしいが、仕事で使えるほどのレベルにするつもりは毛頭ない。新聞や雑誌や小説を読みたいわけでもない。旅行に行くのかといえば、そんなお金も時間もない。私が住んでいるあたりで一番見かける外国人は中国人に違いないけど、日本人だろうと中国人だろうと人付き合いは苦手なので、友達になろうという心づもりもない。『NHK新中国語入門』をちびりちびり舐めるように楽しもうという以外に、これといって目的らしいものはない。昔から言葉が好きだというだけである。以前の関心は断然文法構造に向けられていたが、今なら語彙を増やすことも含めて総合的に楽しめるだろうと思うのだ。
 まあ何にしろ、中国語と韓国語は日本人にとって学びやすいのだから、欧米の言語で躓いた人でも積極的にチャレンジしてみるべきである。

NHKCDブック 新中国語入門

NHKCDブック 新中国語入門