本の覚書

本と語学のはなし

経済と文学


軽部謙介『ドキュメント アメリカの金権政治』(岩波新書
★神谷秀樹・小幡績『世界経済はこう変わる』(光文社新書
チェスタトン『木曜日だった男 一つの悪夢』(南條竹則訳,光文社古典新訳文庫)
★マンシェット『愚者が出てくる、城寨が見える』(中条省平訳, 光文社古典新訳文庫)


 常々ロビイストの実態を知りたいと思っていた。『アメリカの金権政治』は手頃な入門になりそうだ。
 神谷の『強欲資本主義』と小幡の『すべての経済はバブルに通じる』は既に読んでいるので、二人の対談にも手が伸びてしまったが、あまり期待はしていない。
 日経新聞の今月の「半歩遅れの読書術」では、松浦寿輝がイギリスの小説を紹介している。その中で『木曜日だった男』の新訳が紹介されていたので買ってみた。子供の頃、ブラウン神父ものが好きだった。社会人になって長らく本が読めなかった時にも、ブラウン神父でリハビリをした。しかし、この作品は未読である。松浦寿輝の紹介を眺めていると、イギリス文学のこの方面をもっと開発していかなければならないような気がしてくる。ジョン・ル・カレの『ナイロビの蜂』も読んでみたい。
 マンシェットのロマン・ノワールは、チェスタトンのついでに見つけてしまった。