●植田一三『発信型英語10000語レベルスーパーボキャビル』(ベレ出版)
別売のCD*1を聴きながら一通り目を通しただけ。スピードアップしながら何回か繰り返して、しっかり定着させたい。
全部覚えてもまだタイムが読みこなせるようにはならないだろう。*2単語はただ対応する日本語の意味を覚えればいいというわけではなく、通常どんな語と結びつくのか、フォーマルなのか否か、類義語と比較した意味の範囲や強さなどはどうか、語源的な成り立ちはどうか、比喩的な意味も持ち合わせているのかどうか、ということまで知る必要があるし、文章はそもそも単語だけで理解できるものではない。
しかし、最低限の単語は記憶しておかなくては、何も始まらない。ここに収められた単語は、産業翻訳を職業にするためのスタートラインである。
で、1万語というのはどの程度かというと、巻末の「英語の達人道」*3という表によれば、運用語彙数5,000語(認識10,000語)は1級(英検のことかどうかは分からない)、国内英語ニュース90%、洋画50%、CNN70%、英字新聞・リーダーズダイジェスト90%、タイム70%(6時間以内でカバートゥカバー)などなど。運用語彙数10,000語(認識20,000語)は玄人、国内英語ニュース100%、洋画65%、CNN85%、英字新聞・リーダーズダイジェスト100%、タイム85%(4時間以内でカバートゥカバー)などなど。
玄人の上に達人がいて、その上に仙人がいる。洋画もCNNもタイムも、仙人にしてようやく100%理解できるものらしい。その運用語彙数は50,000語以上、認識語彙数は100,000語以上。
私はファナチックな英語学習者ではない。もともとポリグロット志向であったし、25歳までは英語嫌いですらあった。今も愛しているとは言い難い。
したがって、植田の本は一部利用するけれど、その信奉者として英語道を邁進することはない。
- 作者:植田 一三
- メディア: 単行本