本の覚書

本と語学のはなし

エドワード三世/ウィリアム・シェイクスピア

エドワード三世

エドワード三世

 従来シェイクスピアが書いた劇の数は37とされてきた。今ではそれが40と言われるようになっている。しかし、日本ではまだ伝統を固持しているのか、商業的な理由があるのか知らないが、最新の松岡和子の全集も37作品訳したところで完結となるようだ。


 エドワード三世はフランス相手に百年戦争を始めた人。フィリップ四世の孫に当たるから、ヴァロワ朝よりもフランス王権を正当に要求する権利があるということらしい。
 エドワード三世の長男がエドワード黒太子(黒い甲冑を着けていた)。若いながら戦争で大活躍をし、ポワティエの戦いではジャン二世を捕虜にした。
 黒太子の息子が次のイギリス王リチャード二世。シェイクスピアも劇の題材にしている。
 黒太子の弟はランカスター公とヨーク公。この二人の系統が後に争って薔薇戦争を引き起こす。
 シェイクスピア史劇の根源がここにある。


【家庭菜園】
 23日でセルトレイ育苗は終了。
 サニーレタスとコマツナ葉ネギは畑に定植。雑草は既に力強く生えてきているけれど、野菜の成長は遅い。
 マリーゴールドは9cmポットに鉢上げ。ついでに、新規にマリーゴールドサルビアの種をポットに撒いてみた。今のところ発芽はしていない。


 昨日、3月3日に仕込んだぼかしを乾燥させ始める。
 去年2回作ったけれど、その時より出来はよい。水分量を少し減らしたのと、じっくり時間をかけて発酵させたのがよかったのだろう。
 去年は乾燥させる際、暫く熱を持ち続けた。嫌気発酵が不十分だったために、空気に触れて好気発酵に切り替わったのである。今回はまったく発熱しない。
 既に水分もかなり抜けてさらさらの状態なので、乾燥は今日で終わりにする。去年は熱と水分が抜けるまで、1週間程度を要したのだった。


 22日に撒いたダイコンはまだ発芽しない。
 水分と気温の両方の要因が考えられるが、どちらかと言えば週末からの低温が響いているのではないだろうか。


【筋トレ】
 週に最低3回はトレーニングするという前提で、3分割のメニューを組む。1回につき3種目と少なめであるし、重量も決して目一杯というわけではない。
 しかし、マッチョを目指すのではない。適度な筋肉を維持するために、無理なく継続すること。それが私には重要である。


 初めて取り入れた種目がある。ダンベルを使ったトライセプスエクステンションである。
 これまで上腕三頭筋を鍛えるためには、主としてフレンチプレスを行ってきた。それに比べると、両手で出来るので時短になる(フレンチプレスも両手でやる方法はあるが、私のブロックタイプのダンベルには向かない)。軌道を安定させやすく、負荷が逃げにくい。
 私にとっては、注文通りの種目であった。

ジョン王/ウィリアム・シェイクスピア

 マグナ・カルタで有名なジョン王は「失地王」とも呼ばれる。王位簒奪者としてフランスの干渉を受け、戦争に突入するやフランスにあった領土を失う。また、ローマ教皇からは破門され、後に膝を屈するに至る。
 同時期に書かれた『乱世のジョン』という作者不詳の劇では、ジョン王は教皇に反旗をひるがえすプロテスタンティズムの先駆的英雄として描かれているという。シェイクスピアの『ジョン王』では、描かれるのはあくまで政治であり人間であり、ジョン王の造形はとてもヒーローと呼べるものではない。
 だが、ヒーローが不在であるからこそ、シェイクスピアは力学あるいは磁場というものを表現しようとした作家でもあったということが、見えてくるようにも思われる。


【家庭菜園】
 25穴セルトレイ(セルの大きさは5cm×5cm)の育苗。
 3月19日に播種したサニーレタスとコマツナは、小ぶりなまま成長している。今後もあまり大きくなりそうな気配はない。サニーレタスはやや徒長気味。葉ネギはせいぜい7cmくらい。
 3月31日に播種したサニーレタスとコマツナは、大きいことは大きいが、完全に徒長してしまった。水をあげすぎたのかもしれない。セルトレイではもうどうしようもないので、畑に定植しようかと考えている(あまり期待はしない)。マリーゴールドはまだ小さい。畑でも育つかもしれないが、9cmポットに鉢上げする方が安全か。
 ほぼ同じ条件なのに生育に差が出たのは、発芽初期の温度の問題であろうか。


 3月30日に畑の苗床に播種した葉ネギは、発芽率が悪く、発芽後もほとんど成長しない。日当たりのせいもあったかもしれないが、露地ではまだ温度が低すぎたのだろう。
 3月31日に10.5cmポットに播種した葉ネギは、発芽し成長もしているが、あまり勢いは感じられない。屋内とはいえ、比較的涼しいところに置いていたせいだろうか。


 緑肥も場所によって育ち方に大きな差がある。これは理由が明確である。
 牛糞堆肥を入れた畝の脇に播種したものは大きい。昨年残渣を埋めたところ(最初の頃は米ぬかと油かすも入れていた)のも大きい。それ以外のところのは小さく、色も淡い。


 昨日、畑に一条、春ダイコンの種をまいてみた。

十二夜/ウィリアム・シェイクスピア

 海難による双子兄妹の生き別れ、男装によって乗り越える苦難と新たな試練、双子の取り違えなどなど、他の作品群と呼応し合うシェイクスピア喜劇の総決算といった作品。
 喜劇はこれでおしまい。次からは歴史劇に入る。読む順番は推定創作年代順ではなく、作品で扱われている時代の時系列による。従って、最初は奇妙に古い『ジョン王』からということになる。