本の覚書

本と語学のはなし

世に棲む日日(四)/司馬遼太郎

新装版 世に棲む日日 (4) (文春文庫)

新装版 世に棲む日日 (4) (文春文庫)

 解説の松本健一によれば、吉田松陰は熱気をおびた革命的ロマン主義高杉晋作は朗らかな合理主義であり、司馬遼太郎は前者のような思想家を好まず、後者のような現実家を愛したのだという。

 晋作の最晩年(と言ってもわずか二十八年弱の生涯だが)の記述は割にあっさりしている。それが司馬の癖なのかもしれないが、もう少し詳しいものを読んでみたい。