本の覚書

本と語学のはなし

【モンテーニュ】カエサルはスウェーデン族について【エセー1.48】

 モンテーニュ『エセー』第1巻第48章「軍馬について」を読了する。
 主に馬の話である。鉄砲などという飛び道具には信頼を置かず、いずれ廃れるのではないかという予想もしている。モンテーニュは、鉄砲が日本に伝来した頃の人である。


Caesar, parlant de ceux de Suede: (p.291)

カエサルは、スウェーデン族について、こう述べている。(p.276)

 『ガリア戦記』にスウェーデン族は登場しない。カエサルの知っているゲルマン人は、フランスに接する辺りにいて、しばしばガリアに侵入した人たちだけである。
 宮下の注を見ると、「スウェーデンSuede」とあるのはモンテーニュの誤記で、「スエビ族 Suebi」のことであると言っている。実際、カエサルが述べたこととしてモンテーニュが書いているのも、『ガリア戦記』4.2にあるスエビ族の記述に一致する。
 本当にスウェーデン族と思っていたのか、ただの書き間違いか、あるいは印刷屋が間違ったのか(モンテーニュは誤植には寛容であった)、あるいは別の本を見ていたのか。現代フランス語訳の注には、Ramusという人のDe moribus Gallorumという本の名が挙げられているが、これは1599年の出版らしい。


 新生活が始まった。
 洗い場に応募したはずなのに、フロントに入ることになった。仕事内容ははるかに複雑だろうし、時間もフルに働くことになった。思い描いていたような老人の余生とは、まったく違うものになりそうだ。
 求人票よりもじゃっかん時給がよい。今春より更衣の時間も勤務に入ることになったそうで、その分想定外の賃金も発生する。倹約すれば十分暮らしていけるだろう。
 読書はモンテーニュセネカプルタルコスに集中することにした。大量に本を注文する。原文も翻訳も入手した。もう何も買わなくてもよいと今は思う。
 本も物も、不要なものは大量に処分した。まだこれは第一弾にすぎない。


 続けているのは、英仏ニュース、ニューヨークタイムズ、ドラマ『フレンズ』、モンテーニュセネカプルタルコスの原典、和書。
 ここから少なくとも2つ削るのが現実的であるように思われる。