本の覚書

本と語学のはなし

手術室の器械・器具201/山本千恵編集

 最初に共通器械が紹介される。基本的な鑷子(せっし:ピンセットのようなもの)、鉗子(かんし:鋏のような形状で、組織などを把持する)、メス、鉤類(こうるい:フックのようなもので、術野を確保するために組織などを圧排する)、持針器(鋏のような形状で、針を持つ)、剪刀(せんとう:鋏である)、エネルギー・デバイスなど。
 次に各科で専門的に用いられる器械が紹介される。基本的な器械の様々なバリエーションもあれば、例えば整形外科におけるノミやヤスリのような、その科でしか使わないような器械もある。
 私がこれらをどの程度まで細かく認識するべきなのかは分からないが、たとえ求められなくとも、全部覚えておくにこしたことはないだろう。


 この手の本の欠点。
 値段が高い。手術室の看護師以外には買う人がいないだろうから、仕方ないかもしれないが。
 素人に対して不親切である。何の説明もなしに専門用語が使われるし、読みにくい漢字にも一切振り仮名は振られない。素人が買うものではないだろうから、仕方が無いのかもしれないが。
 あと、単なる好奇心でこの本を手にしようと思う人はいないだろうけど、一つ注意をしておくと、各器械ごとに実際に使っているところを写真に収めて掲載している。苦手な人は書店で見つけても、立ち読みをしないように。