本の覚書

本と語学のはなし

大学入試 漆原晃の物理基礎・物理[力学・熱力学編]が面白いほどわかる本/漆原晃

 物理はこの世界の根源的なあり方を問う基礎的な学問である。
 力とは何か、電気とは何か、波とは何か、光とは何か、時間や空間とは何か、私は全く知らない。
 そして何よりも、なぜこの世界は法則に支配されているのか、なぜ数式で成り立っているのかということは、全く分からない。
 ちょっと哲学に似ている。


 3分冊の内、漸く1冊目を終えた。力学の基礎を勉強したことはこれまでにもあるが、それを超えたのは記憶にある限り初めてのことである。
 多分やさしく解説してくれているとは思うのだが、文系の老人がこの本だけで独学するのは難しいかも知れない。問題の解答をただひたすら紙に書写するだけのこともあった。ちゃんと理解するには数回繰り返さなくてはならないだろうし、時には教科書や網羅的な参考書の助けを借りるべきでもあろう。


 カバーのイラストと本文のイラストは別の人が描いており、テイストは全く違う。図はもちろんちゃんとしている。
 カバーの印象から期待するべきでもないし、忌避するべきでもない。購入するときは書店で中身を確認して、判断した方がよい。


 今後の予定。
 このシリーズの電磁気編、波動・原子編に進む。公式の本を1冊挟んで、もう一度漆原を読む。
 その後は問題集を解くか、微分積分を用いた参考書に移る。
 いずれ宇宙物理学に挑戦してみたい気もするが、今は無理せず着実に高校物理を身に付けることを考える。