- 作者:鏡山悦子
- 発売日: 2007/10/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
自然農では混植とかコンパニオンプランツという考え方が前面に出てこない。自然農を続けていれば年々地力は上がり、病気も出にくくなるのだから、あえてそんなことを考える必要はないのかもしれない。だが、自然農も畑の狭さを解決してはくれない。
あるいは、その作物にとっての自然とは何かを考え、もう少し手をかけてみたくなることもあるだろう。
そうしてアレンジが加えられたとき、これを自然農と呼ぶことは憚られるようで、例えば竹内さんの場合には自然菜園と称するのである。
残渣についての記述を二つ書き抜いておく。
・掘り終わったら、畝の形を整えて除いたつるを被せ、地表を裸にしないようにします。(p.122)
これはサツマイモのところに書いてある。去年、大量のサツマイモのつるを土に埋めるのに苦労した。果たしてあれを畝に被せることは可能だろうか。
私はサツマイモの後作にタマネギを直ぐ定植するつもりでいるので、それを考えるとますます難しいように思われる。
・作物は一生を全うさせて、その場で巡らせる。
収穫が終わったナスやオクラなど、すぐに引き抜いたりせず採種をし、その作物が一生を全うしてからその場に倒し巡らせます。
・補う場合は上からふりまく。上に上に重ねてゆく。
生ゴミを還す時は、埋め込んだり、たい肥化したりせず、そのまま畝の上にふりまいてゆきます。そして、その畝は現在作物を作らず休ませているような所に、が良いでしょう。野菜くずのみの場合などは、大きな姿の作物なら、その足元の根元を少し避けたところなら大丈夫です。
広さと生ゴミの量の関係がけっして問題をまねかないよう充分配慮します。(p.204)
残渣も生ゴミも埋めはしないのである。作物ならば一生を終えた後にその場に倒す。生ゴミならば休ませている畝にふりまく。野菜くず程度なら、作物からちょっと離した畝の上でもよい。