本の覚書

本と語学のはなし

『法人税が分かれば、会社のお金のすべてが分かる』


●奥村佳史『法人税が分かれば、会社のお金のすべてが分かる』(光文社新書
 簿記のルールを知っているだけでは法人税は理解できない。会計上の収益と費用は、必ずしも法人税の益金と損金に一致しないからだ。決算書では赤字になっている会社でも、法人税の納付をしなくてはいけないことだってありうる。
 この本ではそのあたりの消息を中心に、一般ビジネスパーソン向けに、やさしい語り口でジョークを交えながら解説してくれる。しかし、会計のいろはを知っていないと話についていけない場面もあるような気がする。苦労して章立てを考えている割に、見通しの良い本にはなっていないのではないだろうか。
 タイトルはどう考えても大袈裟である。