本の覚書

本と語学のはなし

『アスペルガー症候群』


岡田尊司アスペルガー症候群』(幻冬舎新書
 自分の症状を並べたてられているような感覚。チェックリストによる簡易診断でも疑いは濃厚だ。かなりの確率で私は軽度のアスペルガー症候群である。既に社会生活に適応できずにドロップアウトを繰り返しているのだから、軽度などと言ってもいられないのかもしれないが、不思議なもので、餓死するならそれも仕方がないとあまり深刻に考えてはいない。これも症状の内なのだろうか。

 食事の際に、ご飯だけを先に食べ、それからおかずを一種類ずつ食べるといったケースにも、よく出会う。本人に聞くと、「味が混じるのがイヤだ」という。おかずとご飯を交互に食べるということが、感覚の混乱として不快に感じられてしまうのである。(80頁)


 これは私もやっている。私の場合は逆で、先ずおかずを一品ずつ食べる。たいてい小さな皿から順番に。ご飯はのりや納豆で食べる。最後にみそ汁を飲む。味が混じるのはどうでもよい。味覚の享受に特別な思い入れはない。いろんなおかずに目配りをしながら、エネルギーを使って食べるのが面倒くさいだけである。
 アスペルガー症候群だとしても今さらどうしようもないが、単にわがままと言うだけではないらしいということが分かってよかった。

アスペルガー症候群 (幻冬舎新書 お 6-2)

アスペルガー症候群 (幻冬舎新書 お 6-2)