意外と早く手続きが終わったので、地元で一番大きいらしい本屋に行く。
★ジェイムズ『ねじの回転 デイジー・ミラー』(行方昭夫訳,岩波文庫)
★コンスタン『アドルフ』(大塚幸男訳,岩波文庫)
★スタンダール『アンリ・ブリュラールの生涯』上・下(桑原・生島訳,岩波文庫)
★シュペルヴィエル『海に住む少女』(永田千奈訳,光文社古典新訳文庫)
★内田百輭『阿房列車 内田百輭集成1』(ちくま文庫)
内田百輭は前から気になりながら、一度も読んだことがない。思い切って手を伸ばして適当にページを開く。これは好きになるに決まっていると思った。
今度新潟に行って見ようか知らと思い立ったのは、勿論用事などある筈はなく、新潟に格別の興味もないし、その他何の他意あるわけではないが、あっちの方は雪が降って、積もっていると云うので、そうすると、どう云う事になっていると云うのか、それを一寸見て見たいと思う。(「雪中新潟阿房列車」より)
「阿房」は「あほう」と読む。家に帰って改めて開いてみるまで、知らなかった。
「内田百輭集成」は24巻もある。まとめて購入して、それで全巻読破しなければいけないような重圧を感じて、取り掛かれないというような、これまでの馬鹿な轍を踏もうにも資金が潤沢にあるわけではないので、読みたいときに読む分だけ買うことにする。
買い物したので駐車場は3時間ロハになる。駅ビルの本屋にも足を伸ばす。
★ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』(丹治愛訳,集英社文庫)
★ダシール・ハメット『マルタの鷹』(小鷹信光訳,ハヤカワ文庫)
★武者小路実篤『愛と死』(新潮文庫)
『友情』は確かに読んだことがあるけれど、『愛と死』はどうだろう。記憶がない。「しかし巴里を見ない内は何か巴里が怖い」なんて文章は初めて見る訳でもないような気がする。別に武者小路が好きなわけではないのだが、文庫を見るといつも買いたくなってしまう。