本の覚書

本と語学のはなし

退職願

 とうとう退職願を上司に手渡した。
 かしこまってモゴモゴしゃべると、上司はどう対応したものやら分からずに笑みを漏らす。まったくそそっかしい奴で相すみませんとばかりに、私も笑顔を作る。
 上司とは言っても、私はこの人と話をしたことがない。昨年のとんまな機構改革のお陰で、普段の仕事の上司の他に、私には人事とか議会に関わるときだけ上司となる人物がいるのだ。しかも、別の建物の中に。
 こうしてとても形式的な儀式が終了し、私は正式に退職することになる。退職はこれで二度目になるけれど(バイトを含めればもっと多いけれど)、これほどの省エネ退職が可能とは知らなかった。それとも、これから一波乱あるのだろうか。