本の覚書

本と語学のはなし

煙草

 今朝、父の喫煙が発覚する。
 退院直後にも酒を隠れて飲んでいたことがあった。
 意志が弱いのか、ある覚悟を持っているのか、そもそも意志がないのか。


1.健康に悪いとの認識が欠如している。
2.健康に悪いと思っているが、少量なら大して影響はないと高をくくっている。
3.健康に悪いと思っているが、誘惑には葛藤を経ることなく直ちに屈服する。
4.健康に悪いと思っているが、葛藤の末誘惑に負ける。
5.健康に悪いと思っているが、寝たきりになることも死ぬことも厭わない。


 2と3あたりだろう。
 酒と煙草がなくては灰色の余生でしかないならば、健康に良かろうが悪かろうが、たとえ人生を縮めようが、好きにしたらいい、好きにするべきだと私は思う。本当は酒も煙草もなくたって、決して灰色ではないはずなのだけれど。
 母が恐れるのは、第一に寝たきりの看病をすること、第二にある種の負債を抱え続けなくてはいけないことではないか。第二の方まで自分の心理を分析し、意識しているかどうか分からないけれど。


 帰宅すると、母がやけによく喋る。昼間、無言の行を修していたのであろう。