本の覚書

本と語学のはなし

2012-06-08から1日間の記事一覧

『ふたりの証拠』

●アゴタ・クリストフ『ふたりの証拠』(堀茂樹訳、ハヤカワepi文庫) 『悪童日記』の続編になるが、趣はかなり異なる。おばあちゃんの家に残った双子の片割れリュカ(LUCAS)をめぐる、三人称の物語である。登場するのは、戦争やその後の全体主義的支配の中…