●鈴木長十・伊藤和夫『新・基本英文700選』（駿台文庫）
高校生の時、これの旧版を懸命に記憶した。今は初めからCD2枚つきで売っているけど、当時は高価なカセットを別に購入しなくてはならなかった。かさばるし使い勝手も悪い代物だが、昔は外国語を聞くって恐ろしく手間のかかるものだったのだ。
私の高校時代の英語学習は、文法を学んだ後に、この本で基本文を暗唱し、最後に伊藤の『英文解釈教室』*1を読んだだけだった。単語を覚えたり、作文の訓練をしたり、易しいペーパーバックを読みまくったりすればなお良かったのだろうけど、これだけでも十分な素地は形成されたようで、大学以降長い間英語を怠け続けてきたにもかかわらず、中年に差しかかった頃、ほとんど戸惑うことなく勉強を再開することができた。
仮に人に英語を教えることになるとすれば、700の英文をもう一度覚え直し、いつでも記憶から取り出して説明に使えるようにしておきたい。
- 発売日: 2002/01/01
- メディア: 単行本
