本の覚書

本と語学のはなし

TIME September 18, 2017

Time Asia [US] September 18 2017 (単号)

Time Asia [US] September 18 2017 (単号)

 翌週が休刊にならないパターンのダブル・イシュー。いつもより厚いのをいつも通り一週間で読まなくてはならないのだけど、結局ちょっと遅れてしまった。


 特集は女性第一号。
 自身も女性である編集長 Nancy Gibbs は言う。

‘She broke the glass ceiling.’ What a jagged image we use for women who achieve greatly, defining accomplishment in terms of the barrier rather than the triumph. (p.48)

 ガラスの天井というのは、女性の昇進や成功を阻む見えない障害のようなもので、それを突破すればガラスの天井を突き破ったと常套的に言われる。しかし、女性の功績を障害の観点からしか評価しないのは、奇妙なことである。


 ヒラリー・クリントン

This past election was unprecedented in so many ways: you had the unprecedented intervention by an FBI director, you had a foreign adversary successfully influence the election. You had voter suppression aimed primarily at African Americans and young voters. You had sexism, which was front and center.
I don’t want anyone to be discouraged by my defeat or say they shouldn’t try or support others who will try. We can’t give up trying.
The fight was worth it. (p.60)


 マデレーン・オルブライト

We need to support each other in the lives that we have chosen. Men do not do that to each other, in terms of projecting their own ideas of weakness. Women need to take advantage of being women. (p.68)


 もちろん政治家だけにインタビューしたわけではない。

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黙示録【購入】

 これで田川建三の個人訳新約聖書が完成した。特徴は神学的な解釈を入れ込まず、客観的に最も妥当と思われる訳を作ったこと(田川の個人的傾向の反映はあるだろうが)。語学的・文献学的な注釈が豊富であること(ほとんどこちらが本体である)。
 キリスト教的ではないと批判されるかもしれないが、現代においてはいかなるドグマも批判的文献学の洗礼をまず受けなくてはならない。護教的とは対極の立場であるということは、文献学にとっていささかもマイナスではない。


 ヨハネの黙示録に関して言うと、もう一つ重要な特徴があるようだ。ここには田川による新しい学説が開陳されているのだ。

今日我々が知っている黙示録は、二人の書き手の文章が混在している。元来の著者の作品と、そこに大量に自分の文章を書き込んだ編集者の文である。分量にしてほぼ半々。我々の訳文では〈 〉で囲んである。また一段落以上まるごと編集者の文である場合は、その段落を二字下げにしてある。この二人は、月とすっぽんほどにも似ていない。まったく正反対の方向を向いているだけでなく、立っている水準も巨大な落差があるし、著作の目的、主題、質も全然異なるし、人間の品性も雲泥の差があるし、そして特に、ギリシャ語の語学力が桁違いに異なる。我々はこの編集者を「編集者 S」と呼ぶことにした。普通名詞で「編集者」と呼ぶと、いろいろな水準での編集者がありうるから、この場合は固有名詞的な呼称を必要とするので、この人、後述のように極端に幼稚にサディスティックな人であるから、わかり易いようにこう呼ぶことにした。(p.859, 解説と後書き)

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Small Pig/Arnold Lobel

Small Pig (I Can Read Level 2)

Small Pig (I Can Read Level 2)

どろんここぶた (ミセスこどもの本)

どろんここぶた (ミセスこどもの本)

 応募しようか迷っていた塾の求人が無くなって以来、転職に関してはモチベーションが上がらない。
 そんな中、あまり見たことのないタイプの塾を見つけた。いろいろ疑問はあるのだけど(塾にはそもそも疑問が付きまとうものだろうけど)、一度アルバイトしてみたいという気にはなる。
 その塾には講師の薦める本が置かれた棚がある。歴史小説や哲学や自己啓発書などが並んでいる。私なら何を推薦するだろうか。まず思い浮かべたのが、『どろんここぶた』である。和訳の方は小学生が楽しめるだろう。むろん、中学生も大人も楽しめる。原文の方は中学生が楽しく挑戦できるだろう。三年生になれば、概ね理解できるはずである。
 だが、私は人生の全てをこの本に学んでしまったのかもしれない。小中学生に薦めるには、危険すぎる本なのかもしれない。

The small pig likes to eat,

and he likes to run
around the barnyard,

and he likes to sleep.


But most of all
the small pig likes to sit down

and sink down

in good, soft mud. (pp.6-7)

 

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