東北大学の川島隆太教授らのグループは、3年にわたって健康な小児(約200人)の脳を調査しつづけました。その結果、インターネットを頻繁に使う子供では、そうでない子供にくらべて、言語知能が相対的に低下する、脳の多くの領域で灰白質と白質の容積が小さいといったことを突き止めたのです。(p.70)
容積が小さくなったのは、意志決定、情報処理、言語処理、報酬系、社会認知機能などに関わる領域であり、「小児期のインターネットの使用習慣が、言語知能の発達にともなう脳の容積増加を広範囲に障害する可能性が示された」という。
専門家の多くが、ガイドラインづくりの必要性を主張する。