本の覚書

本と語学のはなし

源氏と小君

 君、召し寄せて、「昨日待ち暮らししを。なほあひ思ふまじきなめり」と怨じたまへば、顔うち赤めてゐたり。(『源氏物語』帚木16)


 顔を赤らめたのは、空蝉の弟で、文使いとして源氏に召された小君である。この場面、源氏と小君の男色関係を匂わせていると取る説もあるそうだ。わざわざ注釈に書くくらいだから、簡単に退けるわけにもいかない意見なのだろう。


 明日から春期講習が始まる。初めての講師の研修につきあったが、かなり不安だ。授業の流れが頭に入ってなくて、直ぐに考え込んでしまう。慣れれば私なんかよりずっと上手くできるはずの人だから、最初を無難に乗り切ってほしい。


 学校の方は、昨日、職員向けレクチャーが一つ終了した。あと二つあるはずなのだけど、未だに日程が決まっていない。ひょっとして中止か、と思うと準備するのが馬鹿らしい。しかし、やると言われてから始めたのでは間に合いそうにない。明日、明後日の空き時間を利用して下準備だけでもしておこう。