●神谷秀樹『強欲資本主義 ウォール街の自爆』(文春新書,2008年)
ウォール街に生きる著者がウォール街の強欲ぶりを暴く。
その主張はサブプライム以降の反動的な論陣と軌を一にする。ウォール街の推し進めたグローバルスタンダードの金融資本主義やアメリカの一極支配は終焉を迎え、新たな「万人のための資本主義」が目指されなくてはならない。
アメリカにいるからこそ、よけいにかつての日本の美徳を強調したくなるのだろう。実際、日本の可能性はそこからしか見出せないものかもしれない。
- 作者:神谷 秀樹
- 発売日: 2008/10/17
- メディア: 新書