本の覚書

本と語学のはなし

『アメリカの経済政策』


●中尾武彦『アメリカの経済政策 強さは持続できるのか』(中公新書
 アメリカの経済政策を歴史的に振り返る本だと勝手に思い込んでいたら、かなり手堅い現状分析であった。さすがに中公新書というべきか、刺激に満ちて一気に読ませるというものではなく、まるで教科書に対峙してでもいるようで遅々として進まない。
 経済関係の本を読むとなれば、こういうこともあるだろう。そろそろこの分野の本の読み方にも慣れなくてはいけない。斜めに読んだり、飛ばしたり、ひっくり返したり、そういうことも平然とやるようにならなければならない。…と、本の内容そっちけで、読み方を反省することとなってしまった。


 来年は仕事に関わるだろうものを中心に読む。英語かフランス語で書かれた文学は、語学の勉強も兼ねて、基本的に原文に挑戦する。純粋に趣味として読む文学は、夏目漱石だけになるかもしれない。
 というわけで、次は夏目漱石吾輩は猫である』。これで年を越す予定。