本の覚書

本と語学のはなし

2012-12-03から1日間の記事一覧

新編忠臣蔵(二)/吉川英治

またそれは、時の悪法にたいする、人間の正しい人間提示でもあった。(p.420) こんな一文で結ばれている。時の悪法とは、綱吉の生類憐みの令である。そして、人間が犬以下であるとされた世に糜爛する元禄の風潮である。赤穂浪士の討入りは、それへの観念上の…