本の覚書

本と語学のはなし

TIME April 10, 2017

Time Asia [US] April 10 2017 (単号)

Time Asia [US] April 10 2017 (単号)

  • 発売日: 2017/04/01
  • メディア: 雑誌
 パソコンがしばしばクリックに反応してくれない。
 マウスを古いのに変えてみたら今のところ問題はないようだが、何分だいぶ年月が経ってしまったし、もろもろ快適ではないこともあるので、そろそろ買い替えの時期が迫っているのかもしれない。


 休日を利用して、一気に読んでみた。
 集中力が持続するほどに体調が良くて、大体の内容を理解できるほどに頭の調子も悪くなければ(困ったことに、頭の不調はよくある)、可能であることが分かった。
 職場には、歴史参考書と共に、文庫本か新書を持って行くことにしよう。基本的にキリスト教関係になるとは思うけれど、月に一冊くらいはアメリカや中国の現状を知るための本も読みたい。


 今週号はアメリカのインフラ特集。ほとんどそれしか扱っていない。
 今アメリカはしっかりした青写真を作って、攻めのリビルディングをすることが必要な時らしい。
 あらゆるインフラが検討される中で、内陸の航路のことも俎上に上っていた。マーク・トウェインの国である。
 引用は何でもいいのだが、”What I would build” というテーマで専門家に短く答えてもらうコーナーで、Kate Ascher という人が日本の名を挙げていたところを。

Instead of quasi-privatized, superefficient national rail network, we have an unreliable patchwork system that defeats the federal government’s anemic attempts to revive it and forces Americans onto congested, heavily subsidized highways. If we can send humans to the moon, how come we can’t make trains run as fast or as punctually as Japan? (p.38)

そうか! なるほど !! キリスト教/荒瀬牧彦・松本敏之監修

そうか! なるほど! ! キリスト教

そうか! なるほど! ! キリスト教

  • 発売日: 2016/09/20
  • メディア: 単行本
 多様な執筆陣が、現代的な問題を中心に、キリスト教に関する「なぜ」に答える。
 見開き二ページで完結するので、物足りなかったり、飛躍しすぎていたり、はぐらかして終わらせようとしているだけではないかというものもあったりするのだけど、比較的リベラルなキリスト教がどういう方向に向かっているのかつかむには、ちょうどよい入門書である。


 ちょっと刺激的なあたりでは、同性愛やセクシュアル・マイノリティをどう捉えるべきか。フェミニスト神学を専門とする山口里子は言う。

聖書〔創世記1:27など〕は、異性愛か同性愛か、子を持つか持たないかよりも、二人の関係を大切にして生きるように教えているのです。(p.110)

最近の聖書学では、現代の言葉で「セクシュアル・マイノリティ」と呼ばれるような人々を、イエスは受け入れて生活していたという理解が広がっています。(p.111)

 山口はこういうことを学問的に証明された、聖書的な真理であるかのように書いているが、果たしてどうだろうか。聖書は現代的に読まれてしかるべきであると思うが、聖書そのものは時代の制約を受けたものであり、その点を無視してはいけない。
 私はキリスト教徒と言えるような人間ではないので、どのような性的な傾向も否定はしないし、そのために聖書的な根拠を求めたりもしない。

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Time Asia [US] April 3 2017 (単号)

Time Asia [US] April 3 2017 (単号)

  • 発売日: 2017/03/25
  • メディア: 雑誌
 私にとっても他人事ではないが、アメリカの家庭の懐事情も結構厳しいようである。

The queasy-making economic reality of most U.S. households is almost too dire to face. Social Security is good for only so much. Pensions are nearly a thing of the past. And left to themselves to provide for their retirement, most Americans have proved unequal to the task. One in three has not put aside a thin dime toward retirement, according to a 2016 survey. Nearly 6 in 10 have saved less than $10,000. (p.36)

 三人に一人は何ら退職後の備えをしていない。六割近くの人が、百万円程度の蓄えもない。
 そんな中で、シニアの終の棲家として、今トレーラー・パークが注目されているのだという。


 Bruce Feiler という作家へのインタビュー。
 創造の時、神は人を男と女とに造ったのではないという。

Genesis introduces the idea of gender fluidity: God creates this ungendered human in God’s image. That suggests that the first creation has male and female inside them. (p.48)

 こういう考え方は、最近のリベラルな聖書解釈に共通のものであるようだ。これがフェミニズムのみならず、性的マイノリティーの権利の主張へと道を開く。