本の覚書

本と語学のはなし

おそらく何もないのだらうよ ―【第3回】短歌の目―

 この記事は6日にアップした後いったん削除したのですが、削除お知らせの記事に対して、「短歌の目」主宰の卯野さんから「スターなし、表示のみ、評不要のご参加でも大丈夫ですよー。」という優しお心遣いをいただきましたので、お言葉に甘えてスターなしのまま再掲させていただきます(じゃっかん手直しをしました)。ありがとうございます。
 と言って、復活させるほどの短歌でもなくてお恥ずかしいのですが。
 それとグロいのがあります。苦手な方はスルーしてください。



 生利きにも短歌などもう詠まないと口走って幾許も経ちませんが、連休のハードな任務を全うしてちょっと気を許してしまいました。
 しかし、そんな時だからでしょうか、生真面目が通り名の私にして(仔細に履歴を調べれば私が生真面目であるはずはないのですが)、気づけばいつしか変態チックな短歌を詠んでおりました。あとはみなさんの眠れる変態を呼び覚まして(きっとみなさんの方が一枚も二枚も上手でしょう)、私の意図した以上に官能的に読んでくだされば幸いです。


 スターもコメントも非表示にしたままで参加資格があるのかどうか分かりませんが、作ってしまったので応募してみました。

5月のお題

1. うぐいす
ラヂオから「うつくしすぎるうぐゐす嬢温泉旅情殺人事件」

2. 窓
窓がない入口がない何がある おそらく何もないのだらうよ

3. 並ぶ
すくよかに並ぶ歯形の右乳房 見栄つぱりねえ入れ歯ははづして

4. 水
さざなみの明滅あをきおもかげに湖底をいそぐ水切りの石

5. 海
海面下二〇〇Mガリラヤ湖 すなどりしうをに朝まで喰はる

6. かめ
わかれめのめは助動詞の已然形 そんなん言はれてもわけわかめ

7. 発情
唯一の説明原理リビドーとまことしやかに発情時代

8. こい
この頃は貴方の淹れる珈琲のうすいこいなどもう気にしない

9. 茜さす
茜さす君のショートがやや揺れて斜め後ろはもう俺の嫁

10. 虹
あの虹のむらさきの弧の四五センチ外してばちの当たらぬものか