本の覚書

本と語学のはなし

新・基本英文700選

φεῦγε μάλ’, εἴ τοι θυμὸς ἐπέσσυται, οὐδέ σ’ ἐγώ γε
λίσσομαι εἵνεκ’ ἐμεῖο μένειν· πάρ’ ἐμοί γε καὶ ἄλλοι
οἴ κέ με τιμήσουσι, μάλιστα δὲ μητίετα Ζεύς. (1.173-175)

おお、おお、どうしてもそうしたければ逃げて帰るがよい。わしのために残ってくれと頼みはせぬ。わしを大切に思って尽くしてくれる者はほかにいくらもいる、別して明知のゼウスがな。(『イリアス』上p.19)


 アガメムノンのこの言葉によって、かえってアキレウスの帰還は果たされぬことになった。ギリシア語の勘が戻ってきた。少し余計に読むことができそうだ。


 高校レベルに保つのは文系科目だけで十分か。というより、費やす時間を考えるとそれしか許されないだろう。英語と古文と歴史だけ頑張っておく。
 英語の音読をしようと思って『新・基本英文700選』を選んだ。当面これを暇な時に(パソコンを立ち上げる間でもいい)声に出して読む。すっかり暗記してしまうまで読む。高校生の時この本の旧版だけを学んで英検2級に合格したので、過大に評価しているのかもしれない。だが、やはり私の英語の原点はここにあると思うのだ。


 この1年について書くにはあまりに無責任に思考停止をしてきた。1年前の日記を読んでいたら、そうか当時も「帚木」を読んでいたのか、この1年はあらゆる面で停滞してきたのだ、とそんな感慨しか抱くことができない。

新・基本英文700選 (駿台受験シリーズ)

新・基本英文700選 (駿台受験シリーズ)

  • 発売日: 2002/01/01
  • メディア: 単行本