本の覚書

本と語学のはなし

ブラウン神父の知恵/G. K. チェスタトン

 ところどころにある自然の描写、とりわけ空の描写が好きだ。
 とは言え、これは現象世界の中で夢見られ、そこから立ち昇った幻想というよりも、ある種のイデアもしくは論理が現象の中へいびつに結晶した物語たちであるという印象を受ける。
 チェスタトンの頭脳が受肉したこの世界の肌触りを、その荒唐無稽さにも関わらず、むしろその故にこそ、私は愛する。このどこにもありえそうにない世界に、強烈な郷愁を感じるのである。


 ところで、『知恵』の中から BBC のドラマに使われた話は、私がこれまで見た限り(シーズン5の第3話まで)ないように思われる。「銅鑼の神」にヒントを得ただろうというものはあるが、ストーリーはまるで違う。
 ドラマはストーリーも、神父とフランボウを除く登場人物も、ほとんどオリジナルであるようだ。そのフランボウでさえ、原作では直ぐに泥棒稼業を引退して探偵に転身し、ブラウン神父のよきパートナーとなっているのだが、ドラマではまれに登場する現役の怪盗である。
 これは所謂パスティーシュとして楽しむべきものだろうし、十分楽しめるのだが、私が原作に感じる強烈な郷愁を抱かせるような世界が再現されている訳ではない。恐らくそれは無理な話なのだろう。忠実に再現されればますますそこから遠のくような世界であるに違いないのだから。


【筋トレ】
 久々の筋トレ。ダンベルが重い。
 ダンベルプレスは2セット目の途中で重量を下げ、3セット目の途中でまた重量を下げる。
 2種目以降は、通常3セット行うところを、2セットずつにした。


 全身を3分割し、1日に行う種目の数は3つ(もしくは2つ)に減らす。暫くはこのメニューでやっていこうと思う。


【家庭菜園】
 空いたスペースにホウレンソウの種を撒く。
 葉物野菜に関しては、収穫できればラッキーというくらいに考えるようになった。


 8月9日の秋キュウリを摘芯。
 気温も低いし、既にうどんこ病にかかっているし、収穫できるかどうか分からない。